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5年で5倍に高騰「ベトナムコイン」に続くアンティークコインは?富裕層の動きにヒント=田中徹郎

5年前に40万円で買えたベトナムのコインは、いまや200万円の値段が付いています。では、5年後に大きく価値が上がるのはどんなコインでしょうか?(『一緒に歩もう!小富豪への道』田中徹郎)

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プロフィール:田中徹郎(たなか てつろう)
株式会社銀座なみきFP事務所代表、ファイナンシャルプランナー、認定テクニカルアナリスト。1961年神戸生まれ。神戸大学経営学部卒業後、三洋電機入社。本社財務部勤務を経て、1990年ソニー入社。主にマーケティング畑を歩む。2004年に同社退社後、ソニー生命を経て独立。

5年で5倍に値上がりしたベトナムコイン

例えば、5年前に40万円も出せば買えたベトナムのコインが、200万円になるなんていったい誰が予想できたでしょう。

よほど想像力が豊かな人でなければ、こんな突拍子もない予想はできなかったはずです。

逆に言えば、いつだって、私たちのまわりに投資のチャンスはあることがわかります。

大切なのは過去にとらわれず、また他人の意見に引っ張られず、自分自身の頭で考えることではないでしょうか。

今回はそんな視点で、5年後のコイン相場について少し考えてみたいと思います。

5年後のコイン相場はどうなる?

まず、コイン相場全体からです。

「オミクロン」騒ぎも先が見えてきたようですし、コロナ薬やワクチンの効果も期待できて、コロナ禍そのものの克服も視野に入ってきたように思います。

2021年には世界経済の正常化が進み、FRBは早期の利上げに傾くのではないでしょうか。FRBがうまく利上げの速度を調整できるなら、世界経済は回復を続けると思います。

ただし好事魔多しです。過去を振り返ると、いつも大きな金融ショックは突然やってきました。

・米中対立の先鋭化と台湾問題
・北朝鮮やイランなど地政学的リスク
・温暖化で頻発する天災
・野生生物との接点拡大に伴う新たな感染症発生リスク、
・わが国の財政悪化

そして何より、

・紙幣の過剰印刷によって起きる、ペーパーアセット・バブル(※)の可能性
※筆者注:株や債券の世界で起きるバブルと、現預金の価値の希薄化を合わせてこう表現しました。

向こう5年のうちに、このような問題に起因する金融ショックが起きても、なんら不思議はありません。その場合、富裕層ほど被害は大きいはずです。

そのような懸念から、向こう5年という比較的短期の間でも、世界の富裕層は資産の一部を実物資産に移し続けるでしょう。

コイン市場全体をみれば、このような富裕層の行動によって、必然的に相場が上がり続けると僕は思います。

では、向こう5年程度で、具体的にどのようなコイン群が値上がりしやすいのでしょう。

Next: 期待できるのはどんなコイン?相場を占う2つの視点



値上がりしやすいのはどんなコイン?

この予想を助ける視点は2つあると思います。

まずは「どの国やどの地域が経済的に成長するか」という視点です。なぜなら私たちがコイン投資やコイン収集を進める場合、自国や近隣国のコインから始める傾向にあるからです。

2つ目に大切なのは、「富裕層が増える国や地域はどこか」という視点です。コインは富裕層の趣味の対象であり、また投資の対象です。決して好ましいことではありませんが、経済の規模が同程度ならば、貧富の差が大きい国ほど、コイン収集家の数は増えるはずです。

従って、私たちが5年後のコイン相場を予想する場合、向こう5年で下記の2点を予想する必要があるといえるでしょう。

1. どの国やどの地域が経済的に発展するか
2. どの国やどの地域の経済格差が拡大するか

では、上記2点を満たす国や地域はどこでしょう。

注目は「東アジア」

僕はアジア、特にインドを含む東アジアだと思います。

経済の発展速度や人口の多さ、人口構成、貧富の差の拡大傾向など総合的に見ると、東アジアが第一の候補になるはずです。

しかもこの地域はコイン文化が伝わった時期が遅く、西洋基準の丸いコインが発行され始めたのは、1800年代に入ってからです。

さらに近年になるまで経済規模が小さかったこともあり、コインの銘柄数、発行量ともに多くありません。

言い換えれば全般的にこの地域のコインは希少性が高いのです。

今後、経済発展が急速に進み、富裕層が増えてゆく中で、特に太平洋戦争以前のコインは高騰すると思います。戦後に発行された現代コインですら、相場上昇の可能性は十分あるでしょう。

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image by: NOOR RADYA BINTI MD RADZI / Shutterstock.com

一緒に歩もう!小富豪への道』(2021年12月10日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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