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米国株大暴落なら日本株押し目買いの大チャンス。円安、デフレ脱却、輸出拡大で黄金時代の到来=菅下清廣

パウエル発言ショックで米国株は急落し、著名なエコノミストは40%の大暴落を予想している。日本株も連動して下げる可能性は高いが、そこは押し目買いの大チャンス。日本だけゼロ金利を続けることに批判的な論調が多く見られるが、円安、デフレ脱却後のインフレは、日本経済にとって歓迎すべきことであり、世界に先んじて株高となる前兆なのだ。(『菅下清廣の”波動からみる未来予測”』菅下清廣)

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※本記事は『菅下清廣の”波動からみる未来予測”』2022年9月26日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:菅下清廣(すがした きよひろ)
国際金融コンサルタント、投資家、経済評論家、スガシタパートナーズ株式会社代表取締役、学校法人立命館顧問 近畿大学世界経済研究所客員教授。ウォール街での経験を生かした独自の視点で相場を先読みし、日本と世界経済の未来を次々と的中させてきた「富のスペシャリスト」として名を馳せている。「経済の千里眼」との異名も。著書に『今こそ「お金」の教養を身につけなさい』ほか多数。

パウエル発言で米国株急落

9月20日、21日に、注目のFOMC(連邦公開市場委員会)の結果が公表された。

すでにご承知のように、FRB(米国連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長がインフレ退治のための利上げ、金融引き締めを断固として継続するというメッセージを打ち出した。

そのため、たちまち米国株式市場は急落。

NYダウはその後、4日連続安となって、週末の9月23日には、ついに節目の3万ドルの大台を割り込んで486ドル安の2万9590ドルで終っている。

私は現在連載中の雑誌「財界」で、FRB(米国連邦準備制度理事会)は前門の虎“インフレ”と、後門の狼“不況”と戦っていると解説した。

今回パウエル氏は前門の虎退治をやり抜く決意を示した。インフレ率が2%近くまで下がるまで利上げを続けると宣言した。

これを受けて、前述のようにNYダウは今年の最安値2万9653ドル(6月17日)を下回ってきた。

もしNYダウが、23日の安値2万9590ドル近辺で底入れしないようなら、いよいよ米国株式市場の本格的な下落調整局面が始まることになるだろう。

著名エコノミストは40%の下落を予想

そこで私が注目している著名エコノミストのひとり、ヌリエル・ルービニ氏の9月20日のインタビュー記事をご紹介する。

見出しが「ルービニ氏、米国は長く厄介なリセッションへ-株は40%下落も」

ルービニ氏は2022年末から米国をはじめ世界的に長く厄介なリセッション(景気後退)に突入し、23年いっぱい続く恐れがあると予想した。

米S&P500種株価指数については急激な調整局面をむかえるとの見通しを示した。同氏は2008年の金融危機を正確に予想したことで知られる。

(中略)

自身が予想する真のハードランディングが実際に起きた場合は、同指数の下落率は40%に達し得ると述べた。ルービニ氏はハードランディングを起こさずに2%のインフレ率を達成するのは米金融当局にとって「ミッション・インポッシブル」だと述べ、ほぼ実行不可能な任務との見解を示した」

出典:ルービニ氏、米国は長く厄介なリセッションへ-株は40%下落も-Bloomberg

日本は9月、10月が相場の転機か

私はスガシタボイス会員の皆さんに、2022年の9月、10月が相場の転機になるかもしれないというメッセージを送っています。

なぜか?

答えは極めてシンプルで、日経平均株価の天井は昨年2021年9月、そこから数えて12~13ヵ月調整するというのが経験法則、日柄です。

この日柄、時間のサイクルが結構相場見通しのキメ手となります。

もしこの日柄通りなら、9月下旬から10月下旬の間に日本の株価は底入れして、反転上昇してくることが予想される。

ルービニ氏の言う40%下落が今後起こるとしたら、NYダウで言えば、1月の天井が約3万7000ドルだから、そこから40%下落と言えば、2万2000~3000ドル近辺まで下落することになる。

先週末の終値2万9590ドル近辺で下げ止らないようなら、第一段階のクラッシュへという展開が有力になる。

またウォール街の帝王と呼ばれている、ブリッジウォーターの創業者で、大富豪のレイ・ダリオ氏も金利が4.5%に達すれば株価は20%近く下落すると予想している。

以上のことからウォール街の専門家の間では、株価は高値から少なくとも20%~40%下げるという見方が有力になっている。

20%ならNYダウ3万ドル割れ、30%なら2万6,000ドル近辺、40%なら前述のように2万2,000~3,000ドルということになる。

なので、先週末の終値2万9,590ドルが目先き底かクラッシュ(暴落)の始まりか、今週は大事な分岐点に差しかかっている。

ルービニ氏が言うように、これから先、リセッション(景気後退)を織り込む株価暴落が始まろうとしているのか?

すでに始まりつつあるのか?

米国株下落に日本株連動なら、押し目買いの大チャンス

どちらにしても米国株の本格的な下落調整局面で、今後、日本株も大きく値下がりするようなら、絶好の押し目買いチャンスとなる。

なぜなら米国はインフレを抑制するための利上げ、金融引き締めを続けているわけだが、日本はインフレどころかいまだデフレだ。

ゼロ%台の金利が続いているのがそれを証明している。

なので、9月26日に日経平均株価は前場500円以上下げたが、日本株がいつまでも米国株に連動して下落するとは思えない。

それどころか、24年ぶりという大円安時代の到来で、日本経済はようやくデフレを脱却しようとしている。

また10月11日以降、訪日観光客の制限緩和や日本人の海外旅行に対する制限も撤廃される見通しだ。

一時3,000万人もの観光客が押し寄せていたのが、今やほぼゼロに近い。

今後、それが急速に回復してゆくことも予想される。

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円安、デフレ脱却、輸出拡大、個人マネーの投資殺到で、日本は黄金時代を迎える

つまり、140円台の大円安、デフレ脱却、大企業の輸出拡大などによって、日本経済が欧米先進国に比べて、比較的に好調持続する可能性が出てきている。

また、岸田政権の貯蓄から投資へという岸田プランによって個人金融資産1,000兆円も動き始めている。

ゆえに2023年以降、もしルービニ氏の予測通り、世界経済が停滞するようなら、日本経済は逆にデフレを脱して2%程度のインフレ経済を実現して、日本の株式や不動産が上昇してくる展開もありうる。

1990年代のバブル崩壊から失われた30年がようやく終りをつげて、眠り続けていた個人マネー1,000兆円、2,000兆円が覚醒する。

そうなれば、以前から私が予想している、日本の黄金株時代の始まりだ。

しかし、コロナショック、ロシアのウクライナ侵攻、第三次世界大戦のリスクなど、今まさに危機の時代を迎えているから、株式市場を取り巻くのは総悲観だ。

そこで、私が昔から注目する歴史工学の権威、馬野周二(うまのしゅうじ)先生の「破局の論理」や「衰亡の法則」、「栄枯盛衰の科学」などに明らかだが、馬野先生の大予言は、いづれ「日本の世紀の時代が到来する!」

日本人は危機に直面すれば立ち上がるという馬野史観をいづれ読者の皆さんにお伝えします。

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image by:DStephen Finn/ Shutterstock.com

経済の千里眼 菅下清廣の“波動から見る未来予測”』(2022年9月26日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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