夫婦であっても最終的には、老後はおひとり様です。おひとり様の老後の場合、月々どのくらいのお金が必要になるのでしょうか?準備は、現役時代にしておく必要があります。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
最終的に老後は「おひとり様」、生活費は月額いくら?
夫婦であっても最終的には、老後はおひとり様です。
おひとり様の老後の場合、月々どのくらいのお金が必要になるのでしょうか?
総務省「家計調査年報(2020年)」には、65歳以上の単身無職世帯の1カ月の収入と支出の調査結果が掲載されています。
実収入は13万6,964円。
税金や社会保険料などを差し引いた可処分所得は、12万5,423円です。
一方、支出は13万3,146円です。
毎月7,723円の赤字、年間だと9万2,676円が不足となります。
65歳以上の5人に1人がひとり暮らし。老後の準備は現役時代から
65歳以上の5人に1人がひとり暮らしです。
おひとり様になった時の準備は、現役時代にしておく必要があります。
いくら準備をしたらいいのかの目安は、平均余命で考えてみましょう。
2020年の平均余命を見ると、以下となっています。
65歳の男性:20.05年
65歳の女性:24.91年
男性の場合は約190万円、女性は約230万円が不足することになります。
ただし、上記の支出は生活費だけになりますから、病気になった場合も想定しておきましょう。
医療費は上限がありますが、ひとりだと通院にタクシーを使ったり、意外にもお金がかかるのです。余裕を持って考えておくと安心です。
Next: これからの老後はIT化が重要に?「孤独」が身体と心を衰えさせていく
これからの老後はIT化が重要に?
また、お金だけではない問題もあります。おひとり様だと「孤独」になってしまうのです。
趣味を持つことも大切です。私は区立のスポーツセンターによく行くのですが、老後おひとり様の方とよく会話をします。おひとりで家にこもってしまうと「孤独だ」と話される方も多いです。
また、積極的に活動している方は、高齢であってもネットを活用されていて、ご家族とSNSでやりとりしているそうです。
ワクチンの接種もネットで予約するなどIT化が進んでいます。新しいものにチャレンジすることも重要です。
私のセミナー・講座ではパソコンを使うので、受講を機にパソコン教室に通われる方も少なくありません。それをキッカケに、再就職された方もいます。
特に金融関連は、IT化が進んでいます。銀行もネットバンキングが進み、実店舗やキャッシュディスペンサーが少なくなっています。
電子決済も増えていますから、早めにIT化を進めることも大事です。
『教育貧困にならないために』(2022年12月16日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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