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優秀な経営者を目指すなら、社員教育はあきらめて常に“怠惰”であれ=栗原将

怠け者っぽい経営者は、実は強いものです。多店舗展開を長年にわたり成功させているような経営者ほど、はたから見て怠け者っぽい雰囲気の人が多いのです。なぜでしょう?(『海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』栗原将)

優れた社長・経営者の多くが“怠け者”に見える理由とは?

怠ける方向性が違う

これまでたくさんの社長さん、経営者の人と接してきて感じたのは、多店舗展開を長年にわたり成功させているような人の中には、はたから見ると、怠け者っぽい雰囲気の人が多いということです。

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サラリーマン時代には、「こんな感じで儲かるのだったら、僕も社長やろうかな」などと思ったこともありました。

でも、よくよく、このような人を調べてみて分かったのは、確かに怠け者っぽい部分はあるのですが、その方向が違っていたのです。

「社員教育」はなぜ上手くいかないか

社員をたくさん雇っていて、普通に考えるのは、社員の能力向上です。

ミスがないよう、技量が上がるよう、教育・研修に力を入れて、経営者自身も常に現場を廻って目を光らせる。

それでも、人間が行う以上、必ずミスは起こりうるものです。

ショーのサラリーマン時代、サービス業で働いていて、毎日、現金売上があったのですが、時折、売上金額と現金残高が合わないトラブルが出てきます。

昔の銀行では1円でも合わないと大変だったと聞きますが、ショーの勤務先も大変でした。

当時はまだ、全自動の現金払い出しレジが安価で出回っておらず、モニターカメラを再生したりして検証したりもしたのですが、合わないときは合わない。

残業を何時間もして、それでも結局合わずに、「では再発防止策を提出せよ」となり、複数スタッフでの釣り銭渡し時の確認など、ありきたりな案でうっちゃってきたわけですが(笑)、それでも忘れた頃にまた、現金事故は起きたのです。

それが今では、スーパーのレジでも、釣り銭を自動で出すマシーンがかなり普及しています。

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社長が安心して怠けられる「仕組み化」の大切さ

かつてのショーは、「社員教育」で何とかしようと考えていたのですが、一見、“怠け者”っぽい経営者は、そっち方面の努力でひいひい言うのではなく、「絶対に現金事故がありえない仕組み」を作ろうとするものです。

これを格好よいビジネス用語にすると、「仕組み化」となります。しかし、かつてのショーもそうでしたが、サラリーマンとして言われたことをただひたすらやるのを仕事だと刷り込まれていると、なかなか「仕組み化」をしようとは考えないものです。

それは、仕組み化を作る脳がないのではなく、「しゃにむに働くのが善、怠けるのは悪」という考え方に縛られているからだと思っています。

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海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』(2016年5月24日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による

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9年間のタイ、フィリピンでの海外移住生活から帰国し、北海道暮らしをはじめた50歳男子が、久々の日本生活から感じることや、海外生活のメリット・デメリット、そして、地方暮らしの実際について独自目線で語っていきます。

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