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イトーヨーカ堂元社員、カラ出張で逮捕。7年間で755回、2,400万円の詐取を見逃した緩すぎるチェック体制。さらに「モブスタイルス」好きからも悲痛な声が

大手スーパー「イトーヨーカ堂」の元社員が、いわゆる「カラ出張」の手口で、新幹線の特急券などおよそ19万円分をだまし取ったとして、私電磁的記録不正作出・同供用と詐欺の疑いで逮捕されたと報じられている。

元社員は当時、営業本部の管理職だったといい、店舗の改装に伴う装飾の指導などの名目で、大阪や青森への架空の出張手続きを行い、新幹線のチケットおよそ19万円分をだまし取ったとのこと。同様の手口で、去年までの7年間で2,400万円分のチケットをだまし取った疑いもあるとして、警視庁が詳しく調べているという。

不正は内部調査で明らかになったことで、イトーヨーカ堂は去年5月に元社員を懲戒解雇。社内調査に対して、元社員は換金や着服を認め、金は「生活費や趣味にあてた」と話していたという。

だいたい週2ペースのカラ出張に

別の報道によれば、2015年4月から昨年3月までの約7年間で、逮捕容疑も含めたカラ出張を、なんと755回も繰り返していたというイトーヨーカ堂元社員。

そんなカラ出張といえば、いまだに連想する人が多いのではと思われるのが、あの“号泣議員”こと野々村元兵庫県議の

野々村氏は2013年度に東京や城崎温泉など、4か所への日帰り交通費として195回分、計約300万円を政務費から支出するも、実際にはほとんど行っていなかったということで、大きな批判を集めることとなった。

いっぽうで、今回のイトーヨーカ堂元社員はというと7年間でカラ出張755回、2,400万円分を詐取したということで、両者を比較すると、カラ出張のペースとしては“週4ペース”とも言われた野々村氏を下回る元社員だが、その回数・金額に関しては大きく凌駕する格好に。

ただそのペースのほうも、7年間で755回のカラ出張となれば、実際には週2以上でないと追い付かないということで、それはそれで異様な頻度であることは間違いのないところだろう。

7年気付かなかったチェック体制の甘さを問題視する声も

広義としては、例えば新幹線や航空券を払い戻して格安チケットを買いなおす、また宿泊先をクオカード付きのプランにするなどといったことも、あるいはグレーゾーンじゃないかとも、しばしば取沙汰されるカラ出張。

そんななか元社員は、管理職だったという立場を悪用して、架空の出張情報を自ら社内システムに入力するという、カラ出張の王道中の王道といった手口を繰り返していたようだが、とはいえそれが7年に渡ってまったくバレず、見過ごされ続けたというのも、ある意味で信じられないような話。

それだけにSNS上では、一番悪いのは逮捕された元社員だとしても、その悪事に長らく気付くことがなかった、イトーヨーカ堂側のシステムやチェック体制があまりにも緩すぎなのでは……といった批判が噴出しているところだ。

いっぽうでSNS上では、元社員が警察官に連行される際に着ていた「MOBSTYLES(モブスタイルス)」のTシャツに注目する向きも。

多くの格闘家やアスリートが着用し、それらのファンの間でも熱狂的に支持されている同ブランドなのだが、今回は思いもみない形で“悪目立ち”することとなり、「連行されていく容疑者がモブスタイル着てる」「そのTシャツ着ないで欲しい」などといった悲痛な反応が。

先述のとおり元社員は、詐取した金を「生活費や趣味にあてた」と話しており、このTシャツの原資もあるいはカラ出張から……と連想されるだけに、日頃から着用しているような同ブランドのファンからすれば、相当に嫌すぎる露出となってしまったようだ。

Next: 「カラ出張って犯罪なん?」



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