原材料費の高騰と円安に加え、アルバイトの人件費が上がっていることで飲食店の値上げラッシュが起きています。ただネットやSNSを見ると、値上げに否定的な意見が多いように感じます。でも、極端な言い方をすれば、マクドナルドの値上げに否定的ということは「日本人の賃金を上げるのにも否定的」ということにもなってしまうのです。(『 教育貧困にならないために 教育貧困にならないために 』川畑明美)
給料日前はマクドナルドにも行けない?
マクドナルドの値上げで、「給料日前は、高くて行けない」などの記事を見かけます。
値上げの理由は、原材料費の高騰と円安に加え、アルバイトの人件費が上がっていることも
理由のひとつでしょう。
ただネットやSNSを見ると、値上げに否定的な意見が多いように感じます。
「味は元のままなのに値段だけが上がっている状況なので、お客が離れる流れはある種当然だと
いえます」という意見も見ました。
でもですよ?
自分の個人の財布の中身からしたら正論かもしれませんが、日本経済として考えたら、本当に正論なのでしょうか?
英国の経済誌が毎年発表しているビッグマック指数というものがありますが、最新のビッグマック指数の日本の順位は韓国に抜かれ、中国にも抜かれています。
安い国ニッポンで賃金も安くていいのか
もちろん、ここ数年「円安」が進んだ影響もあるのですが、それだけ日本の物価が低く「安い国ニッポン」になっているということです。
極端な言い方をすれば、マクドナルドの値上げに否定的ということは、「日本人の賃金を上げるのにも否定的」ということにもなってしまうのです。
マクドナルドの値上げに否定的ということは、賃上げされていない企業にお勤めで、格差社会の底辺にいると言っても過言ではないのです。
Next: 貧富の差が拡大中。あなたは給料の値上げにも反対しますか?
貧富の差が拡大している
東京商工リサーチの調査によると、2023年は賃上げを実施した企業は、過去最大の84.8%です。賃上げ率は、5%です。
一方、2022年度の消費者物価指数は、前年度比3%です。
物価が上昇している時は、二極社会になりやすいのです。賃上げが5%でも物価の上昇が3%
ですから、いままでのように生活しても豊かとはいいにくいのです。
値上げに対抗するには
そこを埋めるのが、物価と同じように上昇する「金融資産」を保有するということです。つまり、投資をするということです。
投資を家計に取り入れていない人は、給料日前にマクドナルドで食事もできない人ということなのです。
マクドナルドだけでなく、飲食店の料金は上がっています。でもそれは当然であって、料金が上がらなければ、働いている人の給料も上がらないということです。
マクドナルドの値上げに否定的ということは、あなたのお給料が上がるのにも否定的ということにもなってしまうのです。
『
教育貧困にならないために
教育貧困にならないために
』(2023年12月22日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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