fbpx

マクドナルド“客離れ”で過去最高益更新?値上げとクーポンのしょぼさに不満の声が続出も、ターゲット層の変化で業績改善へ

「外食業界の雄」とも称されるあのマクドナルドが、実は今年に入り“客離れ”が著しい状況であると、大いに取沙汰されているようだ。

なんでも、今年の2月以降は前年比で全ての月で客数が減少しているとのことで、なかでも5月は−4.3%、6月は−5.3%と大きな落ち込みとなっているよう。SNS上ではこの状況を、近年値上げが続いたことからの客離れ……と解釈する向きが多いようだ。

安くないならマクドナルドである必要は無い、との声も

このところの外食業界といえば、材料費や人件費などのコスト増大に対応すべく、ほどんどの会社で値上げを行っているところだが、マクドナルドももちろん例外ではなく、値上げが相次いでいるといった状況。

ここ最近だと、2022年3月に一部品目で店頭価格を税込で10円~20円値上げしたのを皮切りに、同年9月には約6割の品目で10~30円の値上げ。さらに今年の1月には約8割の品目の価格を値上げするなど、ほぼ1年間の間でなんと3度の価格改定を実施。

さらに今年7月には、先述のような一律での値上げではなく「都心店」「準都心店」と呼ばれる賃料や人件費などの負担が特に大きい東名阪エリアの一部店舗において、いわゆる都心型価格を新たに適用する格好での値上げを行っている。

今では普通のハンバーガーでも“170円~”という価格設定となっており、過去には60円といった破格値で売ってた時期もあることも知っている向きからは「本当に高くなった」との嘆きの声も多くあがっているところ。

さらにポテトとドリンクが付いたセットに至っては、今では600円以上、ハンバーガーの種類によっては800円代もザラということで、SNS上では「値上げしすぎ」「安くないならマクドナルドである必要は無い」「それならサイゼリアに行く」といった不満の声が相当数あがるなど、昨今の“高すぎる”マクドナルドに対して不信感を抱いている向きはかなり多い様子。

そういった背景もあることから、今回取沙汰されているマクドナルドの“客離れ”に対して、「さもありなん」といった声が噴出することになっているようだ。

客数は減少しても業績は好調

しかしながら、先述のハンバーガーに関しては、いわゆる“客寄せ”といった位置づけの商品でもあり、それゆえ極端に安いキャンペーン価格で販売されていたということで、逆にバブル期には今よりも高い200円台で売られていた時期もあったようである。

いっぽうで、マクドナルドの定番中の定番ともいえるビックマックはというと、1971年の200円からほぼ右肩上がりで価格が上がっており、現在は通常で450円。ちなみに先述の都心店においては500円で販売されているとのこと。

ただ、これをいわゆる“ビックマック指数”でみてみると、日本は“−43.24”となっており世界各国のなかで44位。他のG7諸国はもとより韓国や中国よりも低い順位、つまり安価で売られているわけなのだが、それでも「高すぎる」との声が多いことに対して、一部からは「マックの値上げに耐えきれないって貧困国の様相」「マックが高いのではない 所得が低いのだ」といった声もあがっているところ。

このように、昨今のマクドナルドによる相次ぐ値上げに関しては、様々な見方があるようなのだが、ちなみに客数は今年2月から減少の一途となっている同社だが、その反面で同期間中も売上高や客単価は伸び続けているたようで、先月発表した決算では今期経常を19%上方修正。2期ぶりに過去最高益を更新する見通しだということで、今回取沙汰されている“客離れ”が、業績に深刻な影響を与えるといったことは、どうやら無さそうな状況のようだ。

Next: 「急に価格上げすぎだよね」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー