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「推し活」でライブ・エンタメ市場が絶好調!株価上昇が見込める日本企業4社とは=田嶋智太郎

ライブ・エンターテインメント市場がかつてない盛り上がりを見せている。チケット販売大手・ぴあのデータによると、2024年度上半期の取扱高はコロナ前の2018年同期比で約48%増と、過去最高水準に達する勢いだ。市場規模も拡大を続け、ファンの「推し活」熱がその原動力となっている。さらに、大型イベントの増加や会場開発の進展など、業界を取り巻く環境も追い風となっている。当然、関連企業の収益にもプラスに働くと考えられ、以下に代表的な企業(銘柄)を挙げておきたい。(『 田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 』田嶋智太郎)

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※本記事は有料メルマガ『田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット』2025年2月7日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:田嶋智太郎(たじま ともたろう)
慶応義塾大学卒業後、現三菱UFJモルガン・スタンレー証券勤務を経て転身。転身後の一時期は大学教諭として「経営学概論」「生活情報論」を担当。過去30年余り、主に金融・経済全般から戦略的な企業経営、地域金融機関改革、引いては個人の資産形成、資産運用まで幅広い範囲を分析研究。民間企業や金融機関、新聞社、自治体、各種商工団体等の主催する講演会、セミナー、研修等において、累計3,000回超の講師を務めてきた。これまでに数々のテレビ番組へのレギュラー出演を経て、現在はマーケット・経済専門チャンネル『日経CNBC』のレギュラー・コメンテーターを務める。主な著書に『上昇する米国経済に乗って儲ける法』(自由国民社)などがある。

活況を呈するライブ・エンターテインメント市場

外出機会が一段と拡大するなか、ライブ・エンターテインメント市場が活況を呈している。

チケット販売大手のぴあによると、24年4~9月の音楽・演劇・スポーツの取扱高はコロナ禍前の18年同期比約48%増だった。前年同期比でも約8%伸びた。人気のある大型イベントを中心に動員数が戻り、24年度の取扱高は過去最高水準となる見通し。

ぴあ総研によると、23年のライブ・エンターテインメント市場は6,857億円と、調査を開始した2000年以降で過去最高だった。チケット単価は8,603円と19年比で13%上昇したにもかかわらず、1公演あたりの平均動員数は856人へと40%伸びた。

また、24年については市場規模が7,100億円に拡大したと見込んでおり、その背景には大規模イベントのさらなる増加と平均単価の上昇傾向が挙げられるとしている。「推し」と呼ぶ好きなアーティストやアイドルを応援する「推し活」が消費を支える楮となっており、市場の拡大傾向は今後も続く見通し。大型イベントを開催する施設の開発も相次いでおり、一層の集客につながっている。

当然、関連企業の収益にもプラスに働くと考えられ、以下に代表的な企業(銘柄)を挙げておきたい。

ぴあ<4337> 2月13日に3Q決算発表

チケット流通の国内最大手で、売上高の約8割がチケット販売で占める。

今後はライブエンタメを構成するコンテンツ創出、舞台となる施設運営、コミュニティーづくりを進める。

イベント企画から施設運営まで手掛ける総合エンターテインメント企業に脱皮する24年度は600公演を主催や出資、制作で関わる見通しとなっており、さらに25年度は約700公演と24年度より1~2割増やす考え。

近年は施設運営にも積極的に取り組んでおり、20年にはぴあアリーナMM(横浜市)を開業。また、豊洲PITや仙台PITの運営引き継ぎに続いて、26年度には東京・八重洲の再開発ビル内に入る800席程度の劇場の運営も担う予定としている。

25年3月期は、売上高が前期比1%増の400億円、営業利益は同15.7%増の14億円、純利益は同28.5%減の8億円と見込んでいるが、中間決算発表時点における進捗率は営業利益で87.7%、純利益で81.8%に達しており、最終着地は上ブレする公算が大きい。なお、26年3月期は世界陸上や万博開催などでチケット収入が大きく伸びると期待される。

株価は、23年9月高値から24年8月安値まで下げ幅に対する半値戻しの水準に達したところで上値
を押さえられている。

びあ<4337> 週足(SBI証券提供)

同水準をクリアに上抜け、一目均衡表の週足「雲」をも上抜けると、そこから上値余地が一気に広がると見ておきたい。株主優待制度あり。

エイベックス<7860> 2月13日に3Q決算発表

独立系の音楽ソフト会社の大手。マネジメントでは『浜崎あゆみ』『倖田來未』『Da-iCE』など、音楽コンテンツの企画・制作では『EXILE』『三代目 J Soul Brothers』など人気アーティストを多く抱える。今期は後半に『スノーマン』のアルバムや『東方神起』『B-FIRST』のライブなどで収益を伸ばす。また、XGのワールドツアーも通期で貢献。

アニメ・映像も話題作が下期にかけて豊富に控える。また、劇場アニメ『ベルサイユのばら』が25年1月に公開されている。25年3月期は、営業利益が前期比58.1%増の20億円、純利益は同4.5倍の45億円を見込んでいる。

株価は、24年7月ごろに長らく形成していた下降チャネルを上放れ、23年2月高値から24年5月安値までの下げに対する61.8%戻しの水準を達成した後にもみ合い状態に。

エイベックス<7860> 週足(SBI証券提供)

下値は一目均衡表の週足「雲」上限が支える格好となっており、足元で3.4%台の配当利回りを考えると押し目買いのチャンスであるように思われる。株主優待制度あり。

Next: まだある注目のエンタメ銘柄……投資するなら?



ヒビノ<2469> 2月10日に3Q決算発表

音響・映像機器の販売や施工、建築音響に関する設計・施工、コンサートおよびイベントの音響・大型映像サービスなどを手掛ける。コンサート・イベントサービス事業が、人流の増大に加え、関東圏を中心とした大規模会場の増加等を背景に、コンサート・イベント開催の動きが活発化。

販売施工事業も、コンサート・イベント市場、設備市場、放送局市場における顧客の活発な設備投資などの追い風が吹く。さらに、建築音響施工事業も放送局の建替やスタジオの新設、文化・交流施設の新築計画が中長期的に控えていることから、良好な事業環境にあると言える。

第1四半期において映像制作会社10社を子会社化し、そのうち3社を連結化。映像制作サービス事業に新たに参入し、コンテンツ制作から大型映像システムの活用まで、ソフトとハードの両面から総合的なビジュアルサービスを提供していく。

25年3月期は、売上高が前期比16.9%増の590億円、営業利益は同38.6%増の39億円、純利益は同29.0%増の21億円を見込んでいる。

株価は、24年10月に上場来高値を更新し、その後は調整含みの展開が続く。

ヒビノ<2469> 週足(SBI証券提供)

下値は52週線が支えており、足元は26週線をクリアに上抜けるかどうかが一つの焦点。株主優待制度あり。

エムアップHD<3661> 2月14日に3Q決算発表

有名アーティストやアイドル、声優、韓流スター、芸能プロダクションなど様々なジャンルで約500のファンクラブサイトを運営している。運営実績例としては『Official髭男dism』『あいみょん』『コブクロ』『JO1』『Mrs.GREEN APPLE』など。

大手レコード会社やアーティスト公式通販サイトといったeコマースの企画・運営受託、ライブやスポーツ関連、遊園地などのレジャー、文化施設のスマホ電子チケットアプリも運営する。

柱のファンサイトは、大型アーティストの獲得効果で有料会員数が大幅増。値上げで平均単価が徐々に上がる。EC堅調。電子チケットは取り扱い枚数が伸長。子会社の株式会社Dear U plusは、グローバル展開する韓国発のファンコミュニケーションアプリ「Dear U bubble」の日本版を24年6月にオープンし、記念すべき日本のバンド第1号として『Mrs. GREEN APPLE』が参加。その後、数多くのアーティストが参加している。

25年3月期は、売上高が前期比29.2%増の240億円、営業利益は同38.1%増の39億円、純利益は同35.0%増の20億円と、過去最高を更新する見通し。

エムアップHD<3661> 週足(SBI証券提供)

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image by: SLinkooo / Shutterstock.com

田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 』(2025年2月7日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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