米ドル/円は下落エネルギーの強い相場が続いている。下値の第1メドは102円前後を考えたい――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年9月4日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円(USD/JPY)反発上昇は続くか
先週のレポートでは、CEラインに注目した。CEラインを超える乃至はCEラインに沿って推移することが出来れば、堅調な展開が続くことが期待できたからだ。実際には、CEラインを超えて反発上昇が続いている。次の注目日は9月9日前後である。
A点水準:約106円
B点水準:約104円
C点水準:約101円75銭
E点水準:約103円50銭
今週のポイントは、このまま反発上昇が続くのか否かということである。
あくまでも個人的見解
D点に注目したい。先週末にD点が位置する時間帯に到達した。したがって、新しい流れが出てくるのか否かがポイントになるからだ。
(川口の捉え方…取扱いに注意)先週は、101円を終値で割り込まない限り落ち着いた動きになるであろうと紹介したのだが、その通り、堅調な展開が続いている。ただ、ここで押さえておきたいのは、中心点B点の下方を通過している、ということである。下方を通過した場合、次のペンタゴンが右上に描き足される確率は低い。したがって、ADライン水準を超えていくまでの強い相場にはなりにくい。となると、ここからは上値が重たくなってくるのか。
値動きのポイント
下落エネルギーの強い相場が続いている。下値の第1メドは102円前後を考えたい。なお、上昇エネルギーへの転換のポイントは赤丸水準の104円50銭を終値で超えることである。
現在のシナリオ
上値の重たい展開になっていく可能性はある。上値抵抗線DEラインが控えている。D点が位置している時間帯を通過した。そして、上述したように、中心点B点の下方を通過したことで、上値は限定的であると考えられるからだ。
第2シナリオ
堅調な展開が続く可能性も残っている。下値支持線CEラインの上方を推移している。ペンタゴンのど真ん中の時間帯以降、上昇が続いているからだ。
なお、MACDは上昇トレンドを維持している。スローストキャスティックスの数値は上昇が続き、80%を越え買われ過ぎ状態に入ってきた。
ユーロ/米ドル(EUR/USD)上値の重たい展開
先週のレポートでは、ADラインに注目した。下値支持線ADラインを割り込むと、右下に新しいペンタゴンが描き足されることから、下値不安が広がるからだ。実際には、ADラインを維持しているものの、BDラインが上値抵抗線となって上値の重たい展開が続いている。次の注目日は9月9日前後である。
A点水準:約1.06ドル
B点水準:約1.125ドル
C点水準:約1.17ドル
今週のポイントは、このまま上値の重たい展開が続くのかということである。
あくまでも個人的見解
BDラインに注目したい。上値抵抗線であるBDラインを超えることが出来れば、真横に新しいペンタゴンが描き足されることに加え、堅調な展開につながる可能性が出てくるからだ。
値動きのポイント
下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドは1.10ドル前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場に転換するのは赤丸水準の1.135ドルを終値で超えることである。
現在のシナリオ
上値の重たい展開が続く可能性がある。上値抵抗線BDラインが効いている。また、前回の変化日以降、下落が続いている。そして、先週末には上ヒゲの長いローソク足が出現している。
第2シナリオ
下げ止まりから落ち着いた動きになる可能性も残っている。下値支持線ADラインを維持している。A点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯以降、下値を切り上げて推移をしているからである。
なお、MACDは下落トレンドが鮮明になってきている。スローストキャスティックスの数値は下落が続き、20%台に入ってきた。
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ユーロ/円(EUR/JPY)真上にペンタゴンが付く
先週のレポートでは、ACラインに注目した。上値抵抗線であるACラインを超えていくことが出来れば、下げ止まりから落ち着いた動きになっていくことが期待されたからだ。実際には、ACラインを超えて真上に新しいペンタゴンが描き足され、赤丸水準をも超えてきた。次の注目日は9月16日前後である。
A点水準:約115円
B点水準:約120円
今週のポイントは、堅調な展開が続くのか否かということである。
あくまでも個人的見解
ACラインに注目したい。下値支持線になったACラインを維持することが出来たのであれば、底堅い動きが期待できるからだ。
値動きのポイント
反発上昇のエネルギーの強い相場に転換した。上値のメドとして119円前後を考えたい。下落エネルギーの強い相場になるには赤丸水準の114円を終値で割り込むことである。
現在のシナリオ
堅調な展開が続く可能性がある。下値支持線ACラインの上方を推移している。先週紹介したペナント型の三角もち合いを上放れてきているからである。
第2シナリオ
上値の重たい展開になる可能性も残っている。先週末に変化日を迎えている。しかも、やや上ヒゲの長いローソク足が出現しているからである。
なお、MACDは上昇トレンドが鮮明になってきた。スローストキャスティックスの数値は上昇が続き、80%台の買われ過ぎ状態に入ってきた。
豪ドル/円(AUD/JPY)底堅い動きが続くか
先週のレポートでは、ACラインに注目した。ACラインを維持することで落ち着いた動きを少なくとも期待できたからだ。実際には、ACラインを維持しながらBCラインも越えACEライン水準からも上放れてきた。次の注目日は9月6日前後である。
A点水準:約76円50銭
B点水準:約84円50銭
今週のポイントは、このまま底堅い動きは続くのか否かということである。
あくまでも個人的見解
D点に注目したい。週明けにD点が位置する時間帯を通過する。したがって、流れが変わるのか否かがポイントになるからだ。
値動きのポイント
下落エネルギーの強い相場が基本的には続いている。下値のメドは76円50銭前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場への転換のポイントは赤丸水準の79円を終値で超えていくことである。
現在のシナリオ
上値の重たい展開になっていく可能性も残っている。週明けにD点が位置する時間帯を通過する。
また、上値抵抗線BEラインが控えているからである。
第2シナリオ
底堅い動きが続く可能性がある。下値支持線CEラインの上方を推移している。上値抵抗線BCラインも超えていることに加え、C点が位置する時間帯を通過した後も陽線が続いているからである。
なお、MACDは買いシグナル点灯から上昇トレンドを示している。スローストキャスティックスの数値は上昇が続き、50%を超えてきた。
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ポンド/円(GBP/JPY)戻り高値を試す
先週のレポートでは、ABラインに注目した。右肩上がりのABラインに沿って推移することが出来たのであれば、反発上昇の動きが続き、堅調な展開につながると期待できたからだ。実際には、ABラインに沿って推移。しかもBDラインをも超えて、赤丸水準も終値で超えて反発上昇エネルギーの強い相場に転換した。次の注目日は9月12日前後である。
A点水準:約130円50銭
B点水準;約138円
今週のポイントは、戻り高値を試す動きとなるのかということである。
あくまでも個人的見解
BCラインに注目したい。堅調な展開が続き、戻り高値を試す動きになるのであれば、BCラインに絡んだ動きになることが考えられるからだ。
(川口の捉え方…取扱いに注意)ペンタゴンのど真ん中の時間帯を底に流れが変わり反発上昇が続いている。上値抵抗線BDラインを越え、B点水準をも上回ったことでp点水準が視野に入ってきた。先週も言及したが、戻り高値を試す動きになっている。
値動きのポイント
反発上昇エネルギーの強い相場に転換した。上値のメドは赤線水準の142円前後を考えたい。なお、下落エネルギーの相場に転換するには赤丸水準の134円を終値で割り込むことである。
現在のシナリオ
堅調な展開が続く可能性がある。上値抵抗線BDラインを超えて来ている。B点が位置する時間帯を通過した後も陽線が出現し値を上げている。そして、ど真ん中の時間帯を通過した後はABCラインに沿って推移しているからである。
第2シナリオ
上値が重たくなっていく可能性ある。下値支持線ABCラインを割り込んでいる。ペンタゴンの中心点の下方を通過していることで、上値は限定的であるからだ。
なお、MACDは上昇トレンドが鮮明になってきた。スローストキャスティックスの数値は上昇が続き、90%を超えて買われ過ぎ状態となっている。
今週のペンタゴン(ポンド/ドル)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年9月4日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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