マネーボイス メニュー

Sam DCruz / Shutterstock.com

日本人の大半が選ぶ「株式を保有しない人生」は糞ハードモードだ=鈴木傾城

マネーボイスに私の文章が掲載され、アクセスランキングでも好評のようです(年収400万円層が知らない本当のルール。富裕層になるたった1つの方法とは)。

文章は私のものなのですが、使用している写真や構成や題名などはすべてマネーボイスの編集者がマネーボイスの誌面に合うように手を加えているので、自分の文章が自分でも他人のものに見えてしまいました。面白いですね。

今回は、この記事について少し補足したいと思います。

マネーボイスに掲載されている文章は、『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』から抜粋された記事ですので、普段私のブログをご覧になっていても、メルマガ会員ではない方は読んだことのない記事であると思います。よろしければ、これを機にメルマガにご登録して頂ければ、私も嬉しく思います。(鈴木傾城)

プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

今どきこの「ルール」に背く人間は、かなり厳しいことになる

第一線を退いてからも資産が増大するビル・ゲイツ

まず考えて欲しいのは、ビル・ゲイツのことです。

ビル・ゲイツは現在も世界最大の資産を持つ富裕者としてその地位を守り続けていますが、ビル・ゲイツがマイクロソフトのCEOを降りたのは2000年でした。

そして、マイクロソフトから完全に離れて慈善団体に活動の重点を移したのが2008年です。つまり、ビルゲイツは2000年代にはすでに経営の第一線から身を引いており、事業活動はしていないことになっています。

ところが、それ以後も多少の順位の変動はあったものの、ほぼフォーブスの世界長者番付で世界一位を独走していると言っても過言ではありません。

経営の一線を退いてから、ビル・ゲイツの資産はさらに増大しているのです。ここに一体何が起きているのかを私たちはよく考える必要があります。

ビル・ゲイツはマイクロソフトから離れた2006年以後、マイクロソフトの株式をどんどん売却しているのですが、それで何をしていたのでしょうか。

抜け目ないビル・ゲイツは、激しい競争に晒されているマイクロソフトの株式を売却して、コカ・コーラやカーディーラーや銀行や鉄道やレストラン運営やホテル経営などの企業の株式に転換して保有するようになっています。

ビル・ゲイツの資産を運営しているのがカスケード・インベストメントという企業なのですが、この企業の運営者がマイケル・ラーソンという投資家です。

ビル・ゲイツは、第一線を退いて「投資」で資産を膨らませているということになります。

あまりにも激甚な競争に晒されているマイクロソフトの株式をタイミング良く安全な株式に変えて資産を守りつつ膨らませているというのが実態です。

Next: ビル・ゲイツは貯蓄ではなく株式の資産価値増大で富裕層になった



株式の資産価値が増大しているから富裕層になった

ビル・ゲイツは資産を現金にしているわけではありません。リスクの高い株式からリスクの低い安定した株式に転換して、株式として保有しているわけです。

ビル・ゲイツの資産の中で大きなウエイトを占めているのがバークシャー・ハザウェイですが、このバークシャー・ハザウェイもまたアメリカの優良企業の株式を保有するコングロマリットです。

バークシャー・ハザウェイを保有するというのは、つまりクラフトハインツ、コカ・コーラ、ウェルズ・ファーゴ、IBM等を保有するのと同じと見て構いません。

何が起きているのかというと、ビル・ゲイツはアメリカの安全な優良企業の株式に資産を移し替えて、それを「じっくりと保有する」ことによって資産を膨らませているということになります。

ところで、バークシャー・ハザウェイのCEOはウォーレン・バフェットです。

今や、投資家でなくてもウォーレン・バフェットの名声を知らない人はいないはずですが、このウォーレン・バフェットもまたアメリカの優良企業の株式をじっくりと保有することによって資産を増大させた人物でもあります。

こうした人物を追って、フォーブスの資産家リストの上位に、「ザラ」のアマンシオ・オルテガ氏や「アマゾン」のジェフ・ベゾスが浮上しています。

これらはすべて自分が興した会社を世界有数の一流企業にした実業家です。

これらの実業家は「一流企業にした自分の企業の株式を大量に保有している」から富裕層になったわけで、株式をせっせと現金に変えているから富裕層になっているわけではありません。

株式の資産価値が増大しているから富裕層になったのです。

Next: 「優良企業の株式を大量に保有し続ける」大切さ。もし逆をすると!?



「優良企業の株式を大量に保有し続ける」ことの重要性

現在の富裕層とは何者なのかは、彼らをよく観察すれば分かるはずです。「優良企業の株式を大量に保有し続ける人間が勝ち組になっている」ということなのです。この文章は3つの重要な要素を含んでいます。

(1)優良企業の株式を保有する
(2)大量に保有する
(3)保有し続ける

現在の富裕層とは、この3点を極限まで突き詰めた人たちです。彼ら「だけ」で上位を独占しているのです。

すでに、現在の資本主義というのは、富の源泉が多国籍企業に集約されているので、土地成金だとかゴールド保有者だとかダイヤモンド王が頂点に立つことはありません。

頂点に立つのは、「優良企業の株式を大量に保有する人間」でしかあり得ないのです。

これは逆に言えば、「優良企業の株式を保有しない」「保有しても少ししか保有していない」人は、かなり厳しいことになるということを示唆しています。

現金を積み上げても長期的に見ると意味がなく、金の延べ棒を買っても仕方がないのです。

現金もゴールドも価値が増大することもなければ配当を生み出すこともないので、それが長期で見ると巨大な差となって現れるわけです。

分かりやすく言えば、定期預金などしても、現代の資本主義の仕組みからすると、何の意味もないということです。

年収400万円層が知らない本当のルール。富裕層になるたった1つの方法とは』という記事を貫いているのは、この現実であると言えます。

この題名は私が付けたものではないのですが、私の書いた文章をよく要約しているものであるとも言えます。

ダークネス・メルマガ編』は、経済的な観点から世の中の裏側をこのように掘り下げているものです。現代の資本主義の現実に関心がある方は、どうぞこれを機にメルマガ会員になってみて下さい。
続きはご購読ください。初月無料です

<こちらも必読! 月単位で購入できる人気バックナンバー>

※4月以前に配信された記事を読むには、5月分すべて無料の定期購読手続きを完了後、ご希望の配信月分バックナンバーをお求めください。

・学校は「労働者養成所」なので、資本主義の秘密は教えない(4/30)
・単純にして明快、合理的にして人間心理に合致した保有とは?(4/23)
・長期投資家には、北朝鮮がどうなろうと知ったことではない(4/16)
・タバコ企業は世間に叩かれても何とも思わない投資家の牙城(4/9)
・今後、衝撃的な円安になったとしてもまったく不思議ではない(4/2)
・何もしないで資産を70倍にすることが可能だったということ(3/26)
・貧困層を陥れる「最凶の騙しツール」のワナに堕とされるな(3/19)
・金のうなる場所で勝ち馬に賭けるとは具体的にどうするのか?(3/12)
・宗教を否定し神仏を信じないことで得られる3つの利点とは(3/5)
・金が道ばたに落ちている状態は、再びやってくると断言する(2/19)
・地獄を生き延びた超長寿企業30社は今後も充分に投資対象だ(2/12)
・何も持たない状態から再起できるのか。答えは「イエス」だ(2/5)
・格差のどん底から這い上がる「もがき方」は存在するのか?(1/29)
・「世界で最も裕福な8人」にまつわる秘密を暴いて応用せよ(1/22)
・専門家を憐れみマスコミを嘲笑せよ。呪縛は自分で解き放て(1/15)
・日本で持ち家が財産である時代はとっくの前に終わっていた(1/8)
・予測に基づかないで資産を増やす抜け道はどこにあるのか?(1/1)
・ソロスは「豚のように食い漁って何が悪い?」とうそぶいた(12/25)
・予測せず、愛を囁き合っている間に資産は膨れ上がっていた(12/18)
・資本主義のこの仕組みを理解しないと踏みにじられるだけだ(12/11)
・日本円の貯金に頼っていると、悲惨な結果になることを知れ(12/4)
・社会は不平等で労働は最弱の資本。働いたら負けは真実か?(11/27)
・トランプが大統領に決まって地獄の穴はどこに開いたのか?(11/20)
・トランプ政治で暴落が来たら落ちるナイフを思いきりつかめ(11/13)
・マリファナに関しては、これから信じられないことが起きる(11/6)

※有料メルマガ『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』好評配信中!ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

【関連】地獄の「あいりん地区」で覚える投資術 ジャンキーどもの逆を行け=鈴木傾城

【関連】額に汗して到達する「日本のトップ5%」年収1000万円を実現する思考法=俣野成敏

ダークネスマネーボイスに私の文章が掲載されている周知と記事の補足 より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編

[月額660円(税込) 毎週日曜日]
日本で最も「危険を感じさせる」と言われているブログ「ダークネス」。アジアの闇をテーマにした「ブラックアジア」。この2つのブログで月間約150万ビュー以上を叩き出している鈴木傾城のメルマガです。様々な事件や事象を取り上げて、ブログ「ダークネス」にも書き切れないホンネを書いていきたいと思います。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。