「為替変動が怖いので資産は円だけでいい」と言う人は、一方的に損をする可能性があります。それはルーレットで赤だけに全財産を賭けているのと変わりません。(『教育資金の悩みを解決!子育て世代のための得するマネー講座』小野朋也)
円と一緒に心中しますか? 手っ取り早く始める通貨分散のススメ
「為替レート」が気になるのは海外旅行のときだけ?
為替のことを一番身近に感じるのは、海外旅行の時でしょう。空港などで両替するとき、為替レートがどうしても気になりませんか?
10万円を両替する場合、1ドル=100円のときには1000ドル受け取れます。しかし、1ドル=120円の円安なら、833ドルしか受け取れません。これが為替の影響です。
大体において、日本を出る前には円安で、帰ってくるとなぜか円高になっているものです。高値でドルを買わされて、安値でドルを売らされて、損したという感じが半端ないですよね。海外旅行あるあるです。
実はふだんの生活でも為替の影響は大きい
「でも、海外旅行にはいかないし、国内では外貨で支払わないぜ」。そんな方もおられるでしょう。しかし、国内だったとしても、意外と為替の影響を受けています。わかりやすいのは、ガソリンです。
ガソリンはほぼ100%、外国から輸入した石油から作られています。なので、輸入する際には為替レートの影響を受けています。そのため、毎日のようにガソリンの単価が変わっていますね。ガソリンの価格は石油の生産量だけでなく、為替変動の影響を受けている部分もあるのです。
資産を円だけで保有するのは危ない
資金が円しかない場合、円の為替リスクにさらされていることになります。ガソリンの単価が上がっても、ドルで資金があると、一緒に上がるので影響を相殺できます。つまり、所有している資金の通貨をわけることで、リスクを分散していることになります。
例えば、お客さんが来た時のために、食器をそろえるとします。その時、大きめの湯飲みを1個買うか、小さめの湯飲み1個とコーヒーカップ1個のセットを買うかということです。
円だけの場合、日本茶が好きな客なら問題ないですが、コーヒーが好きな客なら?
「為替の変動が怖いので、円でいい」と言う方がいますが、円だけで持っていると一方的に損をする可能性があります。ルーレットで、赤だけに全財産を賭けているのと変わりません。
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手軽な通貨分散としての「外貨建て保険」
為替の変動も、一瞬のタイミングだけを見ると、円高円安の影響があります。この為替の変動の波を緩やかにする方法があります。それは、外貨を定時定額購入することです。平たく言えば、普段からちょっとずつ外貨に両替しておいて、来るべき海外旅行に備えるのが吉となるということです。外貨預金を毎月するのも1つの手です。
もちろん、外貨建ての生命保険も同じような機能があります。所得税や運用益に税金がかかるのも先延ばしにでき、節税にもなります。当然、預金にはない、保障という機能もあります。外貨預金よりも有利な点が多いので、外貨に分散を始めたいなら、手っ取り早いのは保険でしょう。
『教育資金の悩みを解決!子育て世代のための得するマネー講座』(2017年7月19日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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