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ZOZOSUITの海外展開は成功するか? 株主の私が使ってみて感じたこと=八木翼

ZOZOSUITが届いたので早速オーダー商品を買ったところ、Tシャツもジーパンも素晴らしい製品でした。そこで今回はZOZOの海外展開は成功するか否かを考えます。(『バフェットの眼(有料版)』八木翼)

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製品は良い。販路「ZOZOTOWN」が無い海外でも通用するのか?

私の「ZOZOSUIT」体験

まずは私の購入体験について書きたいと思います。

「ZOZOSUIT」については早々に注文した私ですが、先日、そのスーツが届きました。こんなピチピチで破れちゃうんじゃないか?と不安に思っていましたが、そんな心配はまったく不要でした。当然、サイズ測定のためにはピチピチでなければいけないんですよね。

そのあと、スマホアプリを床上70cmくらいのテーブルに設置し、時計回りをするように指示されながら、12時の方向から写真撮影をされました。

その後、すぐにTシャツジーパンを注文しました。

このTシャツとジーパンについては、フルオーダーというわけではなく、何段階かある、似たようなサイズの商品を合わせるというだけで、正直、あまり期待していませんでした。

ところが! Tシャツもジーパンも、今まで感じたことのないようなフィット感

さらには、Tシャツの質も非常に良く、毎日着たくなるような商品です。というわけで、Tシャツについては、ついつい追加購入してしまいました。

Tシャツのサイズは恐らくほとんどの店では、SMLくらいしかないと思いますが、ZOZOの場合、寸法を指定という欄を見ると、
胸囲(3cm単位)
肩幅(2cm単位)
着丈(2cm単位)
を選ぶことができ、SMLで選んでいたのがばからしくなるほど、素晴らしい寸法を見せてくれています。

個人的には、ウエストだけかなり細いので、ウエストを絞り込んでくれるTシャツができればすごく嬉しいのですが、現段階ではそれは難しいようです。

あとは、私の場合は、着丈を少し短めにしようと思っています。そういった調整ができるのも素晴らしいですよね。

というわけで、製品が素晴らしかったので、株を追加購入しました。サイズもずれはなく、フルオーダースーツにも期待できます。

ZOZOの海外展開は成功するか?

ZOZOの海外展開は成功するでしょうか?私は間違いなく成功すると思います。

というのも今まで、服のサイズを測ってそれに合うように作れる人は、よほどの金持ちでないと不可能でした。

それが、

  1. IT環境が整い、個人の情報をZOZOスーツで整理しやすくなった
  2. 3Dプリンターなど、オンデマンドの製造ができる装置が整備された
  3. 「ZOZOTOWN」というオンラインの販路を最初から持っている

の3つが合わさったため、日本での展開が可能になりました。

海外展開で苦労するのは、(3)のオンラインの販路が無い点でしょう。

Next: 服装に言語は必要ない。Amazonに学ぶ「海外展開」成功のカギとは



服の寸法は「世界共通」

海外にオンラインの独自販路がないことは不安の種ですが、個人的には心配はしていません。

海外展開しやすいプラットフォームには、扱っている商品に国内外での共通点があることが多いです。

もっとも成功しているのがAmazonでしょう。彼らが最初に売り出したのは「本」です。本は大抵、現地の人が翻訳されていますし、英語が使われている国では英語の本はそのまま売れます。

さて、それでは、ZOZOの場合はどうでしょう。ZOZOの場合は、サイズが明確です。cmは各国で共通の単位です。

また、多くの国で洋服は洗練されてきています。そして、その国の有名人が利用していることは、SNSなどで拡散しやすい状態です。服装に言語は必要ありません。画像でいいのです。

スタートトゥデイは唯一の企業

そう考えると、成功のレールに乗っているように思います。

また、サイズを計測する形で洋服を提供する企業は、海外でもいません。ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイは、間違いなく唯一の企業です。

そう考えると、市場をかっさらう可能性は十分にあります。

ちなみに、ZOZOはスーツ市場も押さえようとしているので、相乗効果で指数関数的に売り上げが伸びるように思います。

ZOZOSUITで年間売上「300億円」が見えてくる

公式発表によると、「ZOZOSUITは、7月3日時点で55万3,179枚の配布を終えた」とのことです。そして、7月中に100万枚、今期中に600~1,000万枚の配布を終える予定となっています。

順調に1,000万枚の配布を完了したとしましょう。個人的には、素晴らしい製品だと感じました。そのため、ZOZOSUITを受け取った人のうち30%は顧客になると見込み、年間1万円程度の支出をしてくれると考えると、

1,000万枚(配布数)× 30%(顧客見込み)× 1万(円/年)
= 300億(円/年)

の売り上げをあげることができます。

また、ZOZOTOWNを海外で展開するのではなく、ZOZOブランドのみを展開し、ZOZOTOWNを展開するわけではないことも明言しています。

それも、ZOZOというブランドを確立するうえで、素晴らしい戦略だと思います。

私も長い間、色々な企業を見てきましたが、これだけ地に足の着いた、壮大なストーリーを描けていた会社は、ないのではないでしょうか?

Next: ユニクロ並みに化けるか? ZOZOには利益5倍を目指せる土壌がある



ユニクロからシェアを奪い獲れるか

現時点で相場はかなり危険な状態にあると思っていますが、私はそこそこの額をぶっこんでおります。個人的には、ユニクロ並みに化けるブランドだとほぼ確信しております。

スタートトゥデイ<3092> 日足(SBI証券提供)

ちなみに、スタートトゥデイの2018年の予想利益が280億円です。ユニクロは、1300億円です。利益5倍を目指すことは十分可能です。

少なくとも、ベーシック洋服の市場はあります。UNIQLOから奪い取って欲しいものです。

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※本記事は、『バフェットの眼(有料版)』2018年7月13日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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バフェットの眼(有料版)』2018年7月13日号より抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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