資産家でヘッジファンド運用者のレイ・ダリオ氏は、2年後に米経済は下降に転じると予測しています。消費増税、東京五輪を経た日本経済はどうなるのでしょうか。(『らぽーる・マガジン』)
※本記事は、『らぽーる・マガジン』 2018年9月18日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
「ドルは最大30%下げる」ヘッジファンドの帝王がブレずに弱気
米国経済は2年後に下降に転じる
資産家でヘッジファンド運用者のレイ・ダリオ氏は、米国は2年後に景気が下降に転じる可能性が高いとの見方を示したと報じています。また、ドルは大きく下落すると予想しています。
※参考:ダリオ氏:2年後の米経済下降を予想、次の危機はドルが主役に – Bloomberg(2018年9月12日配信)
レイ・ダリオ氏は、ヘッジファンド運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツを率いていて、12日のブルームバーグテレビジョンのインタビューで「現在の減税による景気刺激策の効果は約1年半後に衰え始める」と指摘しています。
また「政府は財源が不足する年金やヘルスケアなどの支払いに充てるため、借り入れを増やす」とも述べました。
ドルは最大30%下げる
確かにトランプ大統領の経済政策は、大きく財政を緩めて減税やインフラ投資を推進し、とにかく株価を上げることに注力しました。
その結果、米財政が逼迫(ひっぱく)するのは事実でしょう。その中での利上げ政策に踏み切るFRBに利上げをやめさせようというのは、どうかしているとしか思えません。中間選挙向けのリップサービスのかもしれませんけどね。
ダリオ氏はインタビューで、国内外での米国債需要は米政府の借り入れニーズに追いつかず、金融当局はゆくゆくは利上げよりむしろプリントマネーの必要性が生じ、それが急激なドル下落を招くと予想していると報じています。
ドルは最大30%下げる可能性があると述べています。
Next: 2年後に「ドル危機」が訪れる? 消費増税、東京五輪後の日本は…
2年後に「ドル危機」が訪れる
ダリオ氏は「私が懸念しているのは今から2年後だ。債務危機というよりドル危機になるだろう。政治・社会的危機の面が強いと思う」と述べています。
また、景気低迷を反転させるうえで、金融政策の効果は限定的だとダリオ氏は指摘しています。その時には既に金利は低く、量的緩和は最大になっているためだと説明しました。
消費増税、オリンピック後の日本は…
日本では2年後といえば東京オリンピック、その前に消費税率は引き上げられています。東京五輪後の景気後退は、多くの市場関係者が危惧しているところです。
安倍自民党総裁3選目の年は、まさに波乱の年になりそうで、来年の参議院選挙結果次第では、3年後の衆議院選挙に向けて、東京オリンピックを花道に総理の職を辞して、選挙対策として小泉進次郎氏を擁立するのではないかと噂されています。
マーケットの展望は、決して明るくないような感じですね…。
<初月無料購読ですぐ読める! 9月配信済みバックナンバー>
※2018年9月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
・大きく伸びた株式市場(9/24)
・週末マーケット上昇、円安加速(9/17)
・強かった米雇用統計(9/10)
・株価上昇も、円高が気になりますね…(9/3)
→ いますぐ初月無料購読!
※本記事は、らぽーる・マガジン 2018年9月18日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『らぽーる・マガジン』(2018年9月18日号)より一部抜粋
※タイトル、本文見出し、太字はMONEY VOICE編集部による
初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中
らぽーる・マガジン
[月額330円(税込) 毎週月曜日]
絶対に知るべき重要な情報なのに、テレビなどが取り上げないことで広く知らされていないニュースを掘り起こし、また、報道されてはいるけどその本質がきちんと伝わっていない情報も検証していきます。情報誌は二部構成、一部はマーケット情報、マーケットの裏側で何が動いているのかを検証。二部では、政治や時事問題、いま足元で何が起こっているのかを掘り下げていきます。“脱”情報弱者を求める人、今よりさらに情報リテラシーを高めたい人はぜひお読みください。CFP®資格の投資ジャーナリストが、毎週月曜日にお届けします。