ファーウェイが米中貿易戦争の槍玉に挙がった。中国への経済的打撃や5Gの覇権争いなど、問題の表層を見ればただの一企業の規制に思える。しかし実態は違うのだ。(『「ビットコイン&グローバルマーケット」by天空の狐 ミニ版メルマガ』天空の狐)
※本記事は有料メルマガ『「ビットコイン&グローバルマーケット」by天空の狐 ミニ版メルマガ』2019年5月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:天空の狐
IFTA国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト、日本人で唯一のESTA名誉会員、現職ヘンリー・ビジネス・スクール ヘッジファンド・プログラム、国内AI企業のアドバイザー Python・MT4・MT5自動売買&裁量AIトレーダー。テクニカル分析やアルゴリズム・ストラテジー開発に従事。
情報には裏と表がある。ファーウェイ規制がもたらす大打撃とは?
槍玉に挙がった「ファーウェイ」
米中貿易摩擦の渦中に巻き込まれた中国企業ファーウェイ。
貿易摩擦の解決のためにファーウェイが規制されたことで、中国はインフラ関連企業を通じて経済的な打撃を受ける。
これはもちろん、次世代通信網「5G」の覇権争いでもある。情報管理をどの国がするのか?これが外交カードの一部になっている。
表層部分を読み取る情報からは、一企業の規制に見える。しかし、実態は違うのだ
狙いはドルの回収
米国は、中国からドルを回収しているのが真実だ。
中国は人民元を世界に配りながら、中国の覇権構造を強め、一路一帯へと経済的な影響力からGDP世界第2位にまで成長した。
そこから大切なのは、世界の基軸通貨ドルとの関係だ。ドルと人民元のパワーバランスを変えるために、人民元が世界に回りだして貿易摩擦が生まれた。
今回は、一企業との取引を規制することで、ドルと人民元の2つの分断を図っているのが実情だ。
中国国内のドル不足により、国外活動が弱ってゆく算段だ。
米中が互いに関税報復を繰り返し、結局は互いに25%課税をしていく先には、互いのマーケットの縮小がある。
人民元とドルの交換が減れば、国内の人民元に対するドルが不足して、世界貿易への力が弱ることなる。
ドルが足りなくなれば、中国国債を無理にでも発行して、貿易国に売り渡し、ドルを手にする。貿易国はパワーゲームとして中国よりも有利になり、結果として、中国は国内の力が弱まってゆくことが真相だ。
Next: 中国でハゲタカファンドが次々と誕生?どの情報にも裏と表がある
ヘッジファンドの正義
そして今、中国ではハゲタカファンドが次々に生まれている。弱った企業を食べ尽くして、資金を世界に還流させるのが目的だろう。
歴史を紐解くと、日本も日米貿易摩擦から円を自由化して、ハゲタカファンドがもたらした再生の面と自国内の自由化によって、20年の空白時代を作った。
ヘッジファンドのイメージが悪化したのはこの部分が大きいが、本来は、お金が一部の場所に留まらないよう、経済循環を止める悪者を阻止するため活動している。その正義の部分にも気づいて欲しいものだ。
世の中の情報には表と裏があり、マーケットから本質部分を考える習慣を持って欲しいと思う。
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※本記事は有料メルマガ『『ビットコイン&グローバルマーケット』by天空の狐 ミニ版メルマガ』2019年5月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『「ビットコイン&グローバルマーケット」by天空の狐 ミニ版メルマガ』(2019年5月27日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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