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夫が年収と貯金額を教えてくれない…お金の話ができない夫婦が抱える破産リスク=川畑明美

共働きの夫婦で、パートナーの収入・支出・貯蓄額をまったく知らない、内緒にしているという方も少なくありません。この問題、どう解決したらいいのでしょうか?(『教育貧困にならないために』川畑明美)

プロフィール:川畑明美(かわばた あけみ)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。

意外に多い秘密主義家庭。お金を増やす「時間」をロスしている…

夫の収入や貯蓄額をしらない?

共働き夫婦のご家庭で、パートナーの収入・支出・貯蓄額をまったく知らない

お金の使い方にアレコレ言われたくないので、「内緒にしている」と言う方も少なくありません。

実際に「夫の収入や貯蓄額を知らないので将来が不安です!」というご相談もいただきます。

この問題、どうやって解決したらいいのでしょうか?

まずは「目標貯蓄額」を共有することから

結論から言うと、家族会議をして自分の貯蓄額を教えあうしかないのですが、頑なに教えてくれないパートナーもいるようです。

そんなケースでは「目標貯蓄額」を共有することから始めてみては、いかがでしょう?

タイミングは、人生の3大支出を考えた時です。

人生の3大支出とは、
・マイホーム
・子どもの教育費
・老後費用
になります。

どの支出も一括で支払うことはできません。時間をかけて貯蓄していくものばかりです。

その3大支出の「目標貯蓄額」を考えて共有します。

例えば、マイホームを購入するための頭金が400万円必要だったとします。その400万円を貯めるのに、お互いがどのくらい貯蓄できるのかを共有します。

・妻は毎月2万円、ボーナスで5万円貯めることができる
・夫は毎月4万円、ボーナスで10万円貯めることができる

夫婦で力を合わせれば、年間68万円もたまります。6年でマイホームの頭金をつくることができるのです。

Next: 半年に1度はお金の話を!40代で1,000万円貯めると人生が変わる



半年に1度くらいお金の話をする

貯蓄は、毎月引き落としなど自動でできる仕組みを使うといいですね。

もしくは、お給料がでたらすぐに貯蓄用の口座にお金を移すのでも良いです。

そして、半年に1度くらい状況や結果を報告し合うようにしましょう。

お金のことを話すようなれば、自然とほかの支出や貯蓄についても話せるようになります。

我が家の場合は、結婚後に住む家を話し合った時に自然と貯蓄額を話していました。当時から私は積極的ではないにしろ「運用」はしていたので、主人がすべて普通預金にお金を眠らせていているのに、ずいぶんビックリしたものです。

ファイナンシャルプランナーになってから、私の方が普通じゃなかったのに気が付きました。少しでもお金に働いてもらうと結果が大違いです。

40代で1000万円貯めると?

ここまでは、夫の収入や貯蓄額がわからない場合の解決方法を書きました。

仮に、共働きで30代前半に結婚して、月に5万円ボーナス10万円積立投資信託で運用すると、1,000万円くらい貯まります。この試算は年利7%で行いました。この7%は、長期間保有していたリターンの平均です。

つまり、40代前半で1,000万円貯まります。

共働きで、ご夫婦それぞれ月5万円ボーナス10万円を積立投資信託できれば、2,000万円です。

40代前半で1,000万円を作り、65歳のリタイアまで続けることができればなんと、1億円以上になるのです。

35年という長期間複利で増やすと大きく増やすことができるのです。

Next: 夫婦でお金の話ができない?それは「時間のロス」でもったいない



「時間のロス」がもったいない

ですから、ご夫婦でお金の話ができないのは、お金を増やす「時間」をロスしているということ。

時間は戻ってこないので、もったいないです。

共働きの場合、どうしても最初は、独身生活を引きずって浪費してしまいがちです。何を隠そう、我が家もそうでした。毎月6万円も赤字生活でしたから。

まず、目標を設定して、お金の計画を立てること。そして、計画通りに行っているのかどうか、見直すことが大事です。

私が6年間で2,000万円を貯めた時も、なかなか計画通りに行かず、苦しい思いをしました。リーマン・ショックの頃ですね。

あの頃はたくさんの情報を調べて、含み益があっても、売却しないようにずっとずっと我慢していました。情報を収集して慎重に行動したおかげで、良い結果が出たのです。

私は、そんなあなたに寄り添うお金のコーチになりたいと思っています。

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教育貧困にならないために』(2018年8月23日・24日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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