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韓国経済にコロナショック直撃。サムスン電子だけで時価総額116兆ウォン喪失へ

韓国株の投げ売りが止まらない。「米韓為替スワップ600億ドルの締結」でもこの株安・ウォン安の流れは変わらず、韓国企業は売上半減どころか倒産危機である。(『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』)

※本記事は、『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』2020年3月22日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

投げ売りされた韓国経済

今回は「韓国経済がこのまま破綻する…」とまで思わせた、悪夢の1週間を振り返る。

先々週の投げ売りだって信じられないレベルのひどさだったのに、先週はそれを軽く塗り替えて、最安値の更新を連発である。

では、まずは1週間の動きを見よう。

<先週の韓国市場>

日付   KOSPI  米ドル/ウォン KOSDAQ 先物 外国人(ウォン)
16日 1,714.86 1,226.0  504.5  232.95  -6,845億
17日 1,672.44 1,243.5 514.73 226.88  -10,093億
18日 1,591.20 1,245.7 485.14 215.85  -5,895億
19日 1,457.64 1,285.7 428.35 201.18  -6,195億←米韓為替スワップ600億ドルを締結
20日 1,566.15 1,246.5 467.75 213.38  -5,920億

これが悪夢の1週間の動きである。

19日に、米韓為替スワップ600億ドル締結がなければ、20日はもっと売られていたと思われる。

サムスン電子、時価総額116兆円を喪失

そもそも、なんでこんなことになっているのか。

実は17日以降、時間外取引で韓国の通貨防衛の抵抗がなくなって、ドルが枯渇したのではないかとネットで騒がれていた。

そして、韓国メディアは4,000億ドルの外貨準備高があるにもかかわらず、日米に通貨スワップ協定を結ぶべきだとしつこく報道。それによって外資は韓国の外貨準備高のドルは尽きたことを悟った。

それが18日・19日のスーパー投げ売りタイムである。

空売りも禁止されているのでサムスン電子や、大韓航空などが売られていく。

最もほぼすべての銘柄が売られたが、結局、サムスン電子の時価総額が大きすぎるので、サムスン電子が売られれば売られるほど恐ろしい速度でKOSPIが大暴落していった。

サムスン電子の時価総額はなんと、116兆ウォンも喪失したそうだ。

Next: ウォンの方も弾(ドル)が尽きたことがばれたので、もう底なし沼のように――



米韓為替スワップ「600億ドル」の締結で救われた韓国

ウォンの方も弾(ドル)が尽きたことがばれたので、もう、底なし沼のようにウォン売りが続く。

もっとも、決済時期なので、韓国企業がウォンをドルに変えていたこともある。

気が付くと最安値は1,192ウォンまで落ちる。

私はリアルタイムでこれをウォッチしていたわけだが、1日で記録更新を続け過ぎだろう。だいたい50ウォンぐらい一気に下がったのだ。ドル/円でいえば、円が一気に5円ぐらい下がった衝撃に等しい。

それで、ウォッチしていた日本人は誰もが、「韓国経済がこのまま為替も株も売られて経済破綻するのではないか…」「今後はさらにひどい結果になる」と思ったことだろう。

しかし、そうはならなかった。それが、米韓為替スワップ600億ドルの締結である。

これによってドルが補給されたのだ。

韓国にはもうドルがない

しかし、裏を返せば、4,000億ドルの外貨準備高に使えるドルがほとんどなかったことを露呈した。だから、為替スワップ提携のニュースが流れた翌日の20日も、外国人は軒並みに売りに走っている。

私の見立てでは、為替防衛に使えるドルは500億ドル以下だと睨んでいる。

このように、最後はなんと米国が韓国を助けた形で、窮地から逃れた。

ここまで米国に助けてもらったので、これはもうトランプが要求している在韓米軍駐在費の50億ドルを払うんじゃないか。

そう私は思っていたわけだが、またこれも「拒否」するという。

交渉決裂。次回の交渉は未定。韓国職員の無給休職は決まりそうである。

韓国が拒否できる立場にあるとは思えないが、拒否したのだから、今後どうなるかを見ていよう。

Next: 今後の展望だが、外国人は韓国の企業が新型コロナウイルスによって軒並み――



韓国の株安・ウォン安は止まらない

今後の展望だが、外国人は韓国の企業が新型コロナウイルスによって軒並み下方修正する(特にサムスン電子の半導体需要が落ち込む)と睨んでおり、株安・ウォン安の流れは変えられないだろう。

そもそも、世界173カ国・地域から入国制限措置を食らっている韓国は、いったいどこに物を売るのか。

欧州や米国は、もはやゾンビ映画に出てくる街みたいな惨状だ。テレビ・スマホ・自動車も売れない。韓国企業は売上半減どころか、倒産危機である。

「為替スワップ600億ドルを締結」も確かにインパクトはあったが、実際、600億ドルの餌をヘッジファンドに知らせただけである。

しかも、外貨準備高のドルはほとんどないと知れ渡ったことで、韓国経済はこの先、苦しい展開を迎えるだろう。

だが、世界中も新型コロナウイルスと原油安で、いちいち韓国を構っているような状況ではなくなってきている。韓国が経済破綻したところで、見向きもされないんじゃないだろうか。

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  • 408回「KOSPI 1457 ウォンは1292 サムスン電子だけで時価総額116兆ウォン喪失。悪夢の一週間」(3/22)
  • 407回「新型コロナウイルスがもたらす韓国経済の破綻」(3/15)
  • 406回「韓国は新型コロナウイルスの感染者を7313人にしたあげく、日本を含めて103カ国・地域から入国制限を食らう」(3/8)
  • 405回「韓国で新型コロナウイルスが急増中!しかも、ウォンは1200超えて下落中」(3/1)

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2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』(2020年3月22日号)より一部抜粋・再構成
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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数年ごとに起きるデフォルト危機。世界経済が後退すれば、投資家が真っ先に資金を引き揚げていく新興国市場。輸出依存が96%という恐ろしい経済構造。ヘッジファンドに玩具にされる韓国市場。中国の属国化へと突き進む2014年。並行してスタグフに悩まされる現実。そして、1100兆ウォンを超え、雪だるま式に膨らむ家計債務の恐るべき実態。経済の問題点とは何なのか?なぜ、また、第四次経済危機が迫っているといえるのか。それは読めばわかる!投資、ビジネス、教養、雑談ネタにも最適な、最も韓国経済の実情を知ることが出来るメルマガ。

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