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天才投資家ジム・ロジャーズが警告「成功したいなら誰の言うことも聞いてはならない」=俣野成敏

ジム・ロジャーズ氏は「世間一般に流布されている見識や通念が、実は間違っていたというケースを何度も見てきた」と言います。どういうことでしょうか。(俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編

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※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2020年4月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

1.「自分で判断できるようになる」ために必要なこと

今回は、「名言に学ぶシリーズ」の続編をお送りします。

前回に引き続き、ジム・ロジャーズ氏の名言を取り上げます。このような不安定な世の中だからこそ、賢人の言葉に耳を傾けてみることにしましょう。

本日も、金融事情に詳しい大前雅夫さんをゲストにお呼びしています。大前さんは、当メルマガの金融情報監修をして下さっているFAN GLOBALSOLUTION PTE. LTD.のCEOにして、外国為替、金融商品の専門家でいらっしゃいます。

プロフィール:大前雅夫(おおまえ まさお)
高校、大学時代をアメリカで過ごし、金融業界に就職。HSBC(香港上海銀行)東京支店勤務後、HSBC香港本店では、日本人初のチーフトレーダーに就任。その後、モルガン・スタンレー社、バークレーズ銀行などを経て独立。2012年よりオオマエ・キャピタル・マネジメント社を設立。シンガポール通貨庁に登録し、ファンド業務を行う。現在、セカンドキャリアとして資産形成や金融教育を支援するためのFANを主宰し、シンガポールを中心に自身の経験を活かした講演活動等を行っている(以下、本文中について、名前が出てこない限り同一話者、敬称略)。

俣野:本日、最初に解説する名言はこちらです。

<名言ピックアップ>

「疑問を持とう。成功したいのであれば、最終判断をおこなうときには自分以外の誰の言うことも聞いてはならないのだ」

出典:『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』著:ジム・ロジャーズ著/刊:講談社+α新書)

<名言のポイント「専門家にアドバイスを求めるのは何のためか?」>

俣野:それでは大前さん、今回もよろしくお願いします。

前回に引き続き、取り上げる書籍はジム・ロジャーズ氏の最新作です。本書は、「日本への警告の書」という位置付けになっています。

上記の名言について、ロジャーズ氏は「世間一般に流布されている見識や通念が、実は間違っていたというケースを、これまでに何度も見てきた」と言っています。氏は、自身が成功できた要因として、「みんなが群がっている投資先には投資せず、逆に、見向きもされないようなものに投資をしてきたからだ」と述べています。

大前:それが投資の王道ですよね。勝者は、常に少数派ですから。“大衆”という言葉があるように、実際は、多くの人が世論によって動かされている、という現実があります。

今回のコロナ騒動や、オリンピックの開催延期に関する報道などを見ていても、特に日本人は国民性として、その傾向が強いような気がします。でもそれは、過去の日本において、そうすることが生きていく上で都合がよかったからなのだと思います。

ですから「そこを変えないといけない」というロジャーズ氏の主張は、もっともなことではあります。

いきなり「正しい判断」はできない

大前:とはいえ、気をつけなければいけないのは、「すぐに正しい判断が、自分でできるようになるわけではない」ということです。要は、自分で納得した判断を下せるようになるまでには、時間がかかるということです。

たとえば私が現在、為替のトレードができるのは、長い間、トレーダーとして活動し、それだけの経験値を積み重ねてきたからです。「市場がこのように動いた時には、お金の流れはこうなる」というのは、過去に見てきた流れから予測がつきます。

しかし一般の方は、そういうわけにはいきません。いきなり「じゃあ、自分の勘を頼りに投資をしよう」といったところで、結局は、他人が買っているものに追従し、売り時を逃がして後悔するのがオチではないでしょうか。

ロジャーズ氏は、読者の注意を向けるために、あえて強い口調で言っているのだと思います。実際は、一般の方が自分で投資判断ができるようになるまでには、いくつか段階を踏む必要があると、個人的には考えています。

俣野:私も同じ考えです。人が、何か新しいことを始めようと思ったら、「誰かのアドバイスを仰ぐ」というのは、むしろ当然です。

しかしアドバイスとは、あくまでもアドバイスでしかなく、最終的な判断は、自分で下す必要があります。でなければ、成功した要因、失敗した要因が分析できず、経験知を積み重ねることができません。

たとえ失敗したとしても、「自分は、この人のアドバイスは正しいと思って投資をした。なのに、失敗した要因とはなんだろう?」と考えることで、得るものも大きくなります。

私たち一般人は経験が少ない分、専門家からのアドバイスをもとに判断を下すことで、“近道”をすることが可能です。

専門家に聞くのは、自分の代わりに判断してもらうためではなく、最短最速で「自分の中に判断軸をつくる」ためだということを、どうか忘れないでいただきたいと思います。 

大前:おっしゃる通りです。

Next: 本来であれば、小学生の頃から、お金の知識や年金制度、税金制度、医療保険――



金融知識が生きるうえで必要不可欠

大前:本来であれば、小学生の頃から、お金の知識や年金制度、税金制度、医療保険制度といったことを、教えるべきだとは思います。しかし、実際には「子供に教えられる人がいない」「大人でさえわかっていない」「制度がドンドン変わっている」等の問題があります。

実のところ、既得権益層にとっては、国民が金融リテラシーを身につけて、自分で判断できるようになってしまうと、いろいろと都合の悪い部分も出てきます。たとえば「なんで、こんなに税金を取られているんだ?」とか「お役人たちは、どれくらいの給料をもらっているのか?」等々。

国民に気づかれると面倒なことも多くあるので、そうならないように仕向けてきた部分もあったわけです。

私は長年、金融業界に関わる者として、こうした問題の解消に、少しでも力になれないかと考えてきました。そうして現在、行っている取り組みの1つが、FAN GLOBAL SOLUTION PTE. LTD.での活動です。

FANでは、主に社会人の方が、セカンドキャリアを構築する際に必要とされる資産形成等のお手伝いや、金融教育による啓蒙活動などを行なっています。

俣野:金融の知識が、金融業界だけにとどまらず、広く世間でも求められるようになってきている、ということですね。

<名言の結論>
「アドバイスを有効活用することで、結果を得るまでの時間は短縮できる」

2. 投資において、必要不可欠とされる素質とは?

俣野:次の名言はこちらです。

<名言ピックアップ その2>

「私が知る類いまれな成功を収めた投資家達も、実は大半の時間を何もせずに過ごしている。いったん投資をしたら、一〇年間は何もしない。ただ世の中の変化を見守るだけだ。そして感情にとらわれず、適切なタイミングを見極めて腰を上げる」

出典:『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』著:ジム・ロ
ジャーズ著/刊:講談社+α新書

俣野:先ほどの名言と、通じるものがあると思います。これは、要はポジションがキャッシュの場合でも、「相場の動きを待つのも投資のステップの1つ」だ、という考え方ですよね。

大前:この名言は、長期投資について話しています。ふさわしい投資先がなければ、キャッシュのままで持つとか、様子を見て動くべき時に動くとか、そういうスタンスのことを言っています。そもそも、投資で――

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名言解説:投資において、必要不可欠とされる素質とは?

名言解説:お金か?やりがいか?

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俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』(2020年4月11日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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