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バナナは5月に消える? フィリピン都市封鎖でアジア流通量の90%が消失へ=浜田和幸

フィリピンから驚くべきニュースが届いた。新型コロナウィルスの影響で、バナナの収穫がストップしてしまい、輸出ができなくなるというのだ。(浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』浜田和幸)

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プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。

フィリピンのバナナ農家もロックダウン

フィリピンから驚くべきニュースが届いた。新型コロナウィルスの影響で、バナナの収穫がストップしてしまい、輸出ができなくなるというのだ。

フィリピンは世界第2位のバナナ大国で、日本で販売されるバナナの大半はフィリピン産。

ところが、新型コロナウイルス「COVID-19」のせいで、フィリピンでは収穫・分別・発送作業がほぼ中断してしまった。

農家もロックダウンで外出が思うに任せないからだ。

ソーシャル・ディスタンスが要請されたため、作業員も仕事ができず、毎日収穫せねばならない大量のバナナが破棄される運命に。

昨年、フィリピンの輸出したバナナの総量は400万トンだった。

今年は、その半分に落ち込むという。

5月には店頭からバナナが消える?

何しろ、フィリピンは世界のバナナ輸出量の20%を占め、アジアで流通するバナナの90%を押さえている。

その大半を輸入しているのが日本と中国である。

新型コロナウィルスはバナナの収穫と流通に思わぬ影を落とし始めたというわけだ。

フィリピンの生産者組合曰く「今後2週間で、日本向けのバナナは大幅に減る」。

日本同様にフィリピン産バナナを大量に輸入する中国青果市場協会では、緊急事態ということで、「国内産を増やすと同時に、ミャンマーからの輸入を拡大する」との方針である。

日本では今のところスーパーではバナナが普通に売られている。

しかし、あと2週間ほどでフィリピンからのバナナは姿を消すことになりそうだ。

Next: 日本人の多くは輸入業者を含めて、迫りくる「バナナ危機」に気づいていない――



美味しいバナナが安く食べられる時代は終わる?

日本人の多くは輸入業者を含めて、迫りくる「バナナ危機」に気づいていない。

「フィリピンがだめなら世界最大のバナナ輸出国のエクアドルから買えばいい」。

そんな声も聞こえる。

ところが、世界第1位のバナナ大国エクアドルもまた、「COVID-19」で国家経済が破綻寸前で、バナナの輸出が思うに任せない緊急事態に陥っていることは日本ではまったく知られていない。

エクアドルはかつて中南米で最も豊かな経済を誇っていたが、政治の腐敗が蔓延し、今では国際通貨基金(IMF)の資金援助にすがらざるを得なくなった。

医療体制も崩壊し、キューバから支援に来ていた1,000人の医師も全員退去する有様だ。

中南米の中では新型コロナウィルスが最も深刻化するホットスポットになっている。

とてもフィリピンに代わって日本にバナナを輸出できる状況ではない。

ぶっちゃけ、美味しいバナナがいくらでも安く食べられる時代は終わりを迎えようとしている。

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image by:bydvvid / Shutterstock,com

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浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』(2020年4月17日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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