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米抗議デモで破壊された銅像を買い漁るロシアの思惑=浜田和幸

ロシアが米国を驚かせる新手を繰り出してきた。米国各地で破壊や撤去が広がる白人至上主義の政治家の銅像を買い取りたいと申し出たのだ。それには理由がある。(浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』浜田和幸)

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プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。

軽々と「憲法改正」を成し遂げたプーチン

ロシア人は手ごわい存在だ。その代表選手はプーチン大統領であろう。

7月1日の国民投票で憲法の改正を成し遂げ、自らが2036年まで大統領の座に居座ることを可能にしてしまった。

長年、KGBで世論工作のノウハウを身に付けてきた甲斐もあってか、メディアを使った選挙戦ではほかの追随を許さない。

何しろ、投票すれば「新車や住宅が当たる」という宣伝もあれば、投票所のそばでは子どもにお菓子を配ったり、大道芸人によるパフォーマンスも繰り広げるというサービス三昧で、投票率を上げる仕掛けが満載であった。

新型コロナウィルスの感染者は増える一方のロシアであるが、プーチン大統領の人気は根強いままだ。

そんなロシアがアメリカを驚かせる新手を繰り出してきた。

米国で破壊された銅像を買い漁る?

何かといえば、アメリカ各地で破壊や撤去が広がる白人至上主義の政治家の銅像を買い取りたいと申し出たのである。

このところ、リンカーン大統領から西部劇映画スターのジョン・ウェインまで、その銅像が「人種差別の象徴」と見なされ、憎悪の的になっている。

そのため、各地でこうした銅像が撤去され、破壊されることになってしまった。

そこに救世主の如く登場したのが、ロシアの大富豪である。

「ロシア芸術財団」を率いるアンドレイ・フィラトフ氏は「セオドア・ルーズベルト大統領やアレクサンダー・バラノフ知事の銅像を買い取りたい」と申し出た。

Next: ご存知、ルーズベルトは第26代大統領であるが、ロシアにとっては重要な――



アメリカにはロシアとゆかりの深い遺産が多くある

ご存知、ルーズベルトは第26代大統領であるが、ロシアにとっては重要な歴史的人物にほかならない。なぜなら、1904年に勃発した日ロ戦争の終戦和解の労を果たした立役者であるからだ。

また、バラノフといえば、アメリカに移住した初期のロシア人集団のまとめ役だった。今では歴史の彼方に追いやられているが、アメリカ北部にはかつて「ロシア領」が存在し、バラノフは知事を務めた人物だ。

現在のアメリカがあるのは、当時のロシア人がロシア領をアメリカに売ったからである。

いずれにせよ、アメリカにはロシアとゆかりの深い歴史的遺産が数多く残されていることは間違いない。

そうした記念碑が撤去されたり破壊されたりすることは「歴史への冒涜」ともいえるだろう。ロシアが引き取って「大切に保管、陳列したい」というわけだ。

果たして、こうしたロシアの要望が認められるかどうかは不明だが、撤去された後に「トランプ大統領の頑丈な銅像を建てよう」というトランプ・ジュニアの呼びかけよりは、ぶっちゃけ、はるかに堅実な提案と思われる。

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ベトナムは新型コロナウィルスの感染者は現在369人で、死者はゼロというほぼ完ぺきな対策を講じてきた。

発生源と目される中国とは国境を接していながら、早期に国境を封鎖し、人の往来を封印したのが功を奏した模様である。

とはいえ、海外との人の往来は厳しく制限しているため、日本を含め外国人観光客はほぼ皆無の状態が続いている――
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アメリカで人種差別批判の対象となった銅像を買い漁るロシアの思惑(7/10)
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image by:Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com

浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』(2020年7月10日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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