Amazonが展開するサブスク動画配信サービス「Amazon プライム・ビデオ」が、今年8月より放映の新CMに国際政治学者の三浦瑠麗さんを起用したことに対し、ネット上では批判の声が殺到。「#Amazonプライム解約運動」というワードが、日本のツイッターのトレンド上位に入る騒ぎとなっている。
報道によると三浦瑠麗さんのCM出演は、今回のものが初めてということ。8月9日に放映されたフジテレビ系「ワイドナショー」では、かねてより同CMに起用されている松本人志さんと共演し、CM初出演について「日常はこっちなんです」とコメントしていたばかりだった。
「アマプラ解約運動」新聞まで取り上げる大騒動に
三浦瑠麗さんといえば、新進気鋭の女性識者として「朝まで生テレビ」などの政治討論番組から、既出の「ワイドナショー」のようなニュースバラエティまで引っ張りだこな存在であるのはご存知の通り。
ただしその反面で、様々なメディアにおいて「徴兵制必要論」を主張したり、「北朝鮮のテロリスト分子が指導者の死後に活動を始める」といった、いわゆる「スリーパーセル発言」が在日朝鮮人の方々への差別・偏見を助長すると批判されたりと、その数々の発言がこれまで大いに物議を醸していた。
また、政権寄りと捉えられる発言が多いこともあって、リベラル層からは相当嫌われており、今回の「#Amazonプライム解約運動」を主導しているのも、この層であることは間違いないようだ。さらに騒動はネット界隈を超え、毎日新聞といった新聞メディアにまで取り上げられる事態に、これは騒動の大きさだけでなく、彼女のそういった政治的スタンスも大いに影響しているものとみられる。
松本人志のセクハラ発言と「お詫びクーポン配布」の真偽
いっぽうで、今回のCMで共演するなど三浦瑠麗さんとも縁が深い松本人志さんも、Amazon絡みで過去にひと騒動あったのを覚えているだろうか。
きっかけは、2019年1月に放映された「ワイドナショー」でのセクハラ発言だ。NGT48に所属していた山口真帆さんへの暴行事件を報じるなかで、共演していた指原莉乃さんに対して「でもそれは、お得意のカラダを使ってなんかするとか…」と放言。これが、たちまちネット上で取り上げられて炎上状態となった。
その炎上の火は、当時松本人志さんプロデュースの独自番組の広告を自社サイト等に大量に表示させていたAmazonにも飛び火し、「不快だ」「見たくない」という声が相次ぐ事態に。その際のAmazon側の取った対応が、クレームを入れたユーザーに対して、お詫びクーポンを送るといったものだったという。
今回の三浦瑠麗さんの騒動で、この件を思い出した人も多かったのか、三浦瑠麗さんに抗議する人たちに対し、「クーポン目当てか?」と揶揄する声も多く見られた。ただ現在のところ、今回の騒動に関してAmazon側から「クーポンをもらった」といった話は、見たところまったく挙がっていない。先の騒動で起きた出来事と記憶が錯綜している人が多いのか、あるいは今回の解約運動のさらなる炎上化、はてまた矮小化を図るために、誤った情報をあえて流している層が多少なり存在するのか、真相は闇の中である。
三浦瑠麗さんを起用したAmazonの意図とは
このように「#Amazonプライム解約運動」の盛り上がりは衰えを知らず、また今回の騒動を契機に、これまでの三浦瑠麗さんのこれまでの発言や思想の是非に関しても、著名人たちも交えて論争が巻き起こっている状況だが、そんななか今回の騒動における一番の当事者である、Amazon側の動きは今のところ静かである。
CM放映の中止やまさかのクーポン再配布、あるいはこのまま沈黙を守って沈静化を待つのか、どういった対応になるのかは予測できないが、そんなAmazonに対して「どうしてよりによって、こんなにアンチが多い人物をわざわざCMに起用したの?」といった素朴な疑問の声も、少なからず挙がっている。
さすがに、三浦瑠麗さんをCMに起用した意図まで語られることはなさそうだが、今回の騒動を受けての、Amazon側のリアクションには注目したいところである。
Next: 「正しい消費者運動だ」「いやこんなのは野蛮だ」白熱する議論
ツイッターの反応
こんなヤバい奴を広告塔にするなんて普通はまず有り得ない。どういうルートで安倍応援団のコイツに大手CM出演の話が舞い込んだか解明されるべき。政治が絡んでるはず。#Amazonプライム解約運動 pic.twitter.com/hKn9WYAfry
— さよなら昨日の私 (@SaYoNaRaKiNo) August 17, 2020
#Amazonプライム解約運動
「死んだら負け」「死んだら庇う風潮が嫌い」など、人を平気で傷つける発言が出来るコイツのことが大嫌い。当然解約 pic.twitter.com/dE7iK6lgBN
— 肉球バンザイ👄💋😻🐾 (@z2Q130130tetsu) August 17, 2020
別に松本と三浦が降りたらまた再開すればいいんじゃないですかね。正しい消費者運動だと思います。便利ならCMに百田尚樹や桜井誠が出てもいいのかよ。ユーザなめんな。#Amazonプライム解約運動
— ゆるふわニャンコ (@waltz2019) August 17, 2020
左翼は、CMに起用した芸能人の政治思想が気にくわないから解約するぞと、Twitterを使って脅しているが、ほんの一か月前には同じ口で「海外では有名人が政治的発言しやすいのに、日本ではそれができない。検察庁法反対!」とか言っていた
狂っている😡💢
#Amazonプライム解約運動#アマプラ解約運動 pic.twitter.com/QuV0aoG9c7
— 🇯🇵神戸市会議員 岡田ゆうじ (@okada_tarumi) August 17, 2020
詳しく知りませんが自分たちとは反対の政治的スタンスの有名人が宣伝しているサービスを解約しようという呼び掛けがあるそうですね。だから日本は野蛮国なのです。多様性と個が重んじられる欧米では政治的スタンスを理由に有名人がバッシングされることはありません。あれ?#Amazonプライム解約運動
— 全部アベのせいだBot(アベ晋三ではありません/I am not ABE) (@stop_abe_seiji) August 17, 2020
「Amazonプライム解約運動」がトレンド入り→クレーマーに300円のお詫びクーポン発送 : 痛いニュース(ノ∀`) https://t.co/uL3iheYSMg 300円で黙っとけって完全に低姿勢で小馬鹿にされてるんだけど、ウキウキで勝利の舞を踊ってるんだろうな。
— えむ蔵P (@EmuzouP) August 18, 2020
「Amazonプライム解約運動」がトレンド入り→クレーマーに300円のお詫びクーポン発送 : 痛いニュース(ノ∀`) https://t.co/0267XUXsnE
こんな乞食にAmazonプライムも動く事はない。いい歳した大人が高々\300の金を欲しがる事自体バカげてる話だし
— DD_OROCHI (@n_orochi) August 18, 2020
松本人志は(どんなに個人的に嫌いであっても)起用された理由はわかるし、アマゾンプライムで番組も持っているんだけど、なんで三浦瑠璃を起用したのかわからない。彼女に惹かれて加入するのってどういう層よ。
なんかキナ臭いものを感じてしまってなあ。#Amazonプライム解約運動— Kumiko@hamilton無限リピート中 (@Kumiko_meru) August 17, 2020
そもそも、タレントではない上にバリバリの右翼とみなされている三浦がなぜ起用されたのだろう。文化人枠みたいなことだろうか。
怒りのままに解約したいけれど、随分恩恵に預かっているのは確かで…#Amazonプライム解約運動— みつお (@papapamituo) August 17, 2020
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Source:エキサイトニュース
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