ある会社で、それまでは良いことばかりを伝えて募集をしていたところを、悪いこともあわせて伝えて、その後の定着率を測定したのです。その結果、
●A社では定着率50%→62%
●B社では定着率53%→68%
に、それぞれ上昇したそうです。
では、具体的にはどうするか?
一番良いのは、現場を経験してもらうことです。新卒採用では定番になりつつありますが、インターンシップなどがその良い例です(インターンシップにも問題や課題はありますが、それはまた別の機会にお話します)。
また、現場や配属部署のメンバーに面接に参加してもらうというのも良いでしょう。
同じことを採用担当者が話すのと、実際のメンバーに話してもらうのではリアルさが違います。あわせて、お互いの相性を探ることもできます。
ただ、ここで1点注意が必要です。
面接になれていない社員の場合、リアルに話すように言うと、厳しいところ、大変なところばかりを一生懸命に話してしまうことがあります。
「ありのまま」伝えるとは、悪いところばかりを伝えることではありません。良いところも悪いところも、実際の状況をリアルに伝えるということです。
その点をしっかり伝え、場合によってはこちらからフォローをするようにしましょう。
採用を今一度見直して、入社後の定着もしっかりと行なっていきたいですね。
※今回お話した方法はデメリットもあります。それは「応募数が減る(可能性がある)」ことです。そもそもの応募数が少ない会社や職種では、やり方に工夫が必要です。
仕事や会社のメリットでモチベーションをしっかりとあげてから伝えるとか、選考の最初の段階ですべてを伝えるのではなく選考の段階ごとに少しづつ伝えるとか、です。
ただ、いずれにしろ「こんなはずじゃなかった……」と応募者に思われないようにしたいですね。
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