メルボルンにできた新しい休日、それはフットボール決勝前日ホリデー

shutterstock_226797514
 

海外在住の日本人の著者が、その土地のユニークな話題で楽しませてくれるメルマガ『出たっきり邦人【北米・オセアニア編】』。今回はオーストラリアのフットボールについて、日本では考えられない国をあげての熱狂ぶりを紹介しています。

オーストラリアのフットボール

こんにちは。

暑くなってきました。10月の気温は平年より高いともラジオで聞きました。期待している雨もあんまり降らず、例年、春に少し雨が降ることが多いのですが、もう期待もできないようです。

オーストラリア、特にクイーンズランドとビクトリアは、フットボールのグランドファイナル、優勝決定戦で大騒ぎでした。

オーストラリアのフットボールリーグは、AFL(Australian Football League)とNRL(National Rugby League) の2種類あります。何度か説明を聞いたことがあるのですが、いまだ覚えられず。。。

検索したところ、4種類あると説明しているサイトもありました。そこでは、AFL、サッカー、ラグビーリーグ、ラグビーユニオンだそうです。イギリスではサッカーのことをフットボールと呼びますが、このあたりではサッカーはサッカーと呼んでいるように思います。

余談ですが、この「サッカー」。以前患者さんに「サッカー」と話した途端、くすっと笑われ、「日本人?」と聞かれました。彼の学校の日本語の先生もきちんと「サッカー」と言えず、私と同じような発音だとか。まあ、説明されても、きちんと発音できませんが。

で、このAFLとNRL、同じようなラグビーボールを使用し、ユニフォームも同じようなんですが、ルールが多少違うそうです。その違いも何度も説明されましたが、いまだよくわかりません。

で、私の地元のチームがこのNRLで優勝したのです。9月の終わりから、週末ごとにこのグランドファイナルに向けての試合が行われ、最初はブリスベーン、次の週末はメルボルン、で決勝戦は4日にシドニーで行われました。

地元のチームが試合に出るとわかると、ファンクラブが飛行機をチャーターして、北クイーンズランドの3つの街からファンを乗せて、試合地へ。そんなツアーが組まれたのですが、どれも、すぐに完売

最後のシドニーのときには、航空会社も値段を吊り上げ、通常料金の3~4倍に跳ね上がったとか。それでも、一生に一度の試合になるかもしれないからと、シドニーまで応援に行くファン。

ここで、なぜ、一生に一度というのか説明させていただきますと、決勝戦はブリスベーンのブロンコスと北クイーンズランドのカーボーイズ

そんなわけで、たくさんのクイーンズランダーが4日にシドニーで飲んだくれた模様。知り合いでシドニー試合観戦ツアーに参加した人によると、飛行機の中からクイーンズランドのビールXXXX(フォーエックス)が飲み放題だったとか。

翌5日の月曜はレイバーデーでお休みでよかったねでした。

そしてもうひとつ。

9月の終わりごろ、ビクトリア州にある会社から、2日はグランドファイナルデーで営業しないとのメール。今まで、こんなメール覚えがないと思い、ビクトリア州出身の人に聞いたところ、今年からだそうで。

何の祝日かというと、翌、土曜日に行われるAFLの優勝決定戦の前日を祝う日。試合はビクトリア州のメルボルンで行われるそうです。

つまり、これって日本でいえば、プロ野球の優勝決定戦の前日がお休み。それも当日じゃなく前日がお休み。う~ん。

しかも、祝日が決まり公式に発表されたのは、今年の8月19日だそうで。10月2日の祝日がその6週間前に決まるなんて、いいかげん。。。

ちなみに、ビクトリア州は11月の第一火曜にメルボルンカップという競馬の試合の日も祝日(でも全州ではなく、メルボルン周辺だけらしいですが)です。
州によって休みが違うというのは、州によって、時差が多少あるのと同様、不便です。

とはいえ、オージーにとってフットボールがどんなに大きなものか、これでおわかりかと。すごいぞオージー(なんとなく)。

image by: Shutterstock

print
いま読まれてます

出たっきり邦人【北米・オセアニア編】
カナダ・アメリカ・ニュージーランド・オーストラリア在住の邦人もと邦人が週交代で綴るエッセイ。欧州編、アジア編、中南米・アフリカ編、出戻り邦人もよろしくね。
<<登録はこちら>>

  • メルボルンにできた新しい休日、それはフットボール決勝前日ホリデー
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け