香里奈とハリウッドセレブで明暗…日米セックススキャンダルの違い

2015.11.21
by ニュースフィア
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洋の東西を問わず、人というのは少々下世話な芸能人のゴシップが好きである。昨年、女優の香里奈氏のスキャンダル写真が流出したことは多くの人の記憶にも新しいであろう。このようなタイプのスキャンダルは、歴史を振り返れば、絶え間なく起こっている。最近ではアメリカンコメディドラマで一世を風靡した、ビル・コスビー氏による一連の性暴行スキャンダルは、彼のキャリアに深刻な影響を与えている(パレズヒルトン)。世界のメディアを賑わすこれらのセックススキャンダルは、大衆の興味を常に捉えて離さない。しかしそこには、少なからずお国の違いがある。香里奈氏の写真流出事件は、日本とアメリカのセックススキャンダルの違いを明確に見せてくれる例と言えるかもしれない。

香里奈とジェニファー・ローレンスの違い

香里奈氏の露出写真は、留学先の開放的な空間で羽目を外して油断したスキに撮られたものであり、それをわざわざゴシップ誌に売りつけるような卑劣な人 間と付き合いを持ってしまったのは、香里奈氏の悲劇であり失敗だっただろう。そしてゴシップの影響は彼女のキャリアにとって計り知れない物となったようだ。

油断した隙を突かれた形の香里奈氏は、ある意味で被害者ともいえる。しかしなぜか日本のメディアと世間は彼女の軽率な行動を噂の種にはするものの、同情の声は一部の女性を除いてほとんど聞かれない。むしろメディアや世論はそれは激しい叩きようだった。香里奈氏は自身のスキャンダルに関していまだに沈黙している。

同じようなスキャンダルと言えば、ハリウッド女優のジェニファー・ローレンス氏のiPhoneのクラウドサービスから流出した、ヌード写真のスキャンダルがあるだろう。クラウドシステムの穴を突いて行われた卑劣な手段に対してローレンス氏は正面から戦う姿勢を毅然(きぜん)と見せており、これは性的な犯罪である、とバニティ・フェア誌のインタビューで強く非難した(ハフィントンポスト)。それは多くの大衆世論も同様である。この辺りを見てみても、アメリカと日本の同じ女優という職業でも、かなりの隔たりがあることが感じられる。

簡単に這い上がれない日本の芸能界、セックススキャンダルで浮上するハリウッド

日本で香里奈氏が巻き込まれたようなタイプのスキャンダルが流出すれば、それは芸能人生命の終わりと言っても過言ではない。日本では一度そんな状況に陥ると、不幸なことに再び浮上できるチャンスは限りなくゼロに近いのではないだろうか。実際に今年に入り香里奈氏は主演ドラマで復帰したものの、その話題はスキャンダルにまつわるものが多く、ドラマ自体の視聴率は低迷し、彼女のキャリアは依然精彩に欠ける感がある。

しかし海の向こうのハリウッドのスキャンダルに目を向けると、香里奈氏のケースとは真逆の現象が起こっている。欧米では、過激な写真の流出により、そのキャリアを確固たるものにする人物が後を絶たない。英国きってのゴシップ紙ミラーは、過去に伝えられたセレブによるセックススキャンダルのリストを報じている。

このリストを見てみると、元祖リアリティスターのパリスヒルトン、プレイボーイマガジンで最も多く表紙を飾ったパメラ・アンダーソン、そして今現在リアリティスターとして席巻し、ラッパーのカニエ・ウエストの妻のキム・カーダシアンなど、セックス写真を発端にそのハリウッドセレブとしてのキャリアを開花させた例は枚挙に暇がない。そして元祖セックスシンボルといわれるマリリン・モンローも、無名の時に撮影された全裸グラビア写真の流出から女優としてのキャリアが開花した。

決定的な違いの理由は?

数々のハリウッドセレブをスターダムに押し上げたようなセックススキャンダルが仮に日本で起こったとしたら、その結果はどうなるだろうか。スキャンダルの後にセレブの仲間入りを果たしたハリウッドスターとは違い、日本では多くの場合、激しい非難が集まることがほとんどだろう。特に可憐さや美しさが売りなら、その影響は計り知れない。アメリカでも爽やかなイメージで活動するスターもいるが、卑劣な罪でも犯していないかぎり、日本のように非難されることはない。

ここまでセックススキャンダルに対する世間やメディアの反応が違う理由は何なのだろうか。そこにはやはり、いまだに女性の社会進出が思うように進まないと言われている、日本の女性の立場などが反映されているのかもれない。

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記事提供:ニュースフィア

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