MAG2 NEWS MENU

密葬と家族葬ってどう違うの?今さら聞けないお葬式の種類

ひとくちに葬儀といっても、密葬、家族葬、一日葬など、いくつかの種類に分けられます。突然の葬儀に慌てず、トラブルに巻き込まれないためにも、葬儀の種類と特徴を覚えておきましょう。メルマガ『瑠璃の葬送日記&葬儀ナレーション例文』では、知っておきたい葬儀の知識が紹介されています。

密葬、家族葬、一日葬、直葬、ちゃんと区別できていますか?

たとえば事前相談にお越しになるお客様の中にも密葬家族葬一日葬直葬などの違いをご理解いただけていないという印象を受けます。

ここで、きちんと整理してみましょうか。

◆密葬 

本葬やお別れ会の前に近親者だけで行う葬儀のこと。

故人様のご関係筋が大勢いらっしゃるなどの理由でご葬儀が大規模になってしまう場合などに提案されます。近いお身内が多くの会葬者の弔意に応じることに忙殺され故人様とお別れができなかった、ということを避けるためでもあります。

また、先に火葬をしておくことで、本葬やお別れ会の日程を焦らずに決められることにもつながります。ゆとりをもって企画できることから、急なことで連絡が行き届かなかった、という方々を少しでも減らす狙いもあります。

◆家族葬

たとえば故人様がかなりのご高齢で、直接親しかった方というのがほとんどいらっしゃらず、喪主などへの義理立てで参列して下さる方ばかりであろうなどの理由でご一般の参列をお断りし、家族だけで見送るというのが、いわゆる家族葬です。

家族葬では本葬やお別れ会などは行いません。

◆一日葬

通夜を行わないもの。

理由は、経済的理由、親戚が遠距離などの身体的負担、無宗教など、さまざまです。従来の形式にとらわれない新たな葬儀スタイルとして各社が広告していますが後にトラブルに発展しやすいので、親戚筋などへはもちろんのこと菩提寺がある場合は事前にきちんと理解してもらうことが必要です。

◆直葬

葬儀やお別れ会などを一切やらずに、火葬のみを行うもの。

皆さんもよくご存じのように、火葬場は公共でも民間でも時間予約制で次々に荼毘に付されますので火葬場ではゆっくりお別れをする時間はありません。直葬を行った人の「しっかりお別れができず後悔している」というお声も耳にします。

あと、誤解していらっしゃる方も多いのですが亡くなった病院や施設などから直接火葬場へ運んで火葬するわけではありません

法律では亡くなってから24時間経過しないと火葬できないことになっています。死亡届を提出し、火葬許可証をもらう手続きも必要ですしご遺体はお棺に納められていなければ火葬場で受け入れてもらえませんから納棺もしなくてはいけません。

つまり、病院から一度ご自宅や葬儀社の霊安室などにご安置することになります。

ですから、亡くなられた病院や施設から直接火葬場に運んで火葬することは、病院や施設で24時間待たせていただき、納棺させてもらえる場合をのぞいては現実的ではないのです。

◆同じ火葬のみでも意味がちがう

たとえば遠方で亡くなられた方などの場合は、現地で火葬し、お骨の状態で地元に戻られ、骨葬を営み、納骨をするのはいわゆる「先火葬」というもの。

都市部でも火葬場の状況などの理由から、先火葬して骨葬という場合もあるでしょう。

あと、もともと火葬してから葬儀をするというのが一般的になっている地域も多いです。こういった場合は、直葬や密葬とは本質的に異なります。

ご参考にしていただけたでしょうか。

では、お仕事お役割を無事に全うされますように。

さじ加減に気をつけながら精一杯おつとめくださいね。応援しています!

image by: Shutterstock

 
『瑠璃の葬送日記&葬儀ナレーション例文』
葬儀司会者目線で綴る印象に残ったお葬式の風景や、葬儀ナレーション サンプルの紹介、季節の言葉とその活用例など、葬儀司会者のお助け情報盛りだくさんでお届けする葬儀業界に特化したメールマガジンです。当メルマガで紹介したナレーションパーツや例文はご自由にお使いいただいて構いません。
<<登録はこちら>>

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け