『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の中で、どんな質問でも的確に回答してくれると評判の人気コンサル・永江さん。今回は、地方のペンキ屋さんから「普通の塗装屋が生き残るためにはどうしたらよいか」という切実な相談が寄せられています。永江さんが出した、ズバリで納得!な回答とは…?
地方の塗装屋が生き残るためには?
Question
過疎化が進む地方で建築塗装(ペンキ屋)を営んでいる息子です(30歳)。
塗装屋はオリジナル・エッジの効いたネットショップと同様、どこも同じような塗料を使い、ある程度の年月を積めば誰でも職人になれます。もちろん技術の差はありますが、素人目ではそこまで分かりません。
過疎化が進み、住宅が少なくなり、特に差別化もできない塗装屋が生き延びるにはどうすれば良いのでしょうか。永江先生のアイデアがあれば教えて頂きたいと思います。
永江一石さんの回答
住宅の建築塗装というマーケットは、将来の人口減に伴って相対的には縮小していくでしょう。ただ、「生き延びる」という観点でいえば、そう難しくはありません。
例えば、普通の家庭が塗装屋さんを頼みたい時、どこに頼んでいいか分からないから、工務店経由で頼んだりしますよね。塗装屋さんって職人気質で営業が苦手なところが多いので、あまり表に出てこない。でも本当に生き残るんだったら、営業ができる塗装屋さんになるしかないと思うんです。
やり方としては、コツコツ地道な営業が一番の近道です。自分の作業場所の近所にポスティングしたり、隣家に営業して作業中に実際に足を運んでもらって作業風景を見てもらったり。一度塗装をした家から知り合いを紹介してもらったり、浴室なんかの部分塗装を請け負ったり。そのうちに地域の奥様方から口コミで噂が広まっていくはずです。
ポイントは、これまで元請けの工務店から受けていた仕事を中抜きして、直でお客さんを持つことです。そうすればお客さんにとっても工務店のマージンがなくなるので安く済みますし、何かあれば顔が見える塗装屋さんに気軽に頼めるようになるので安心です。そうすれば、地域に根ざしたお店として長く生き残っていけるのではないでしょうか。
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