暴発する中華帝国、なぜ彼らは世界で「強欲化」しているのか?

 

テリトリーの確保

中国はGDPが大きくなり、自国資源だけでは産業が回らないし、まだ付加価値産業での雇用は少なく、まだ重化学工業を維持することが必要である。このためには、その売り先確保と資源確保の両面で、中国の拡大は避けて通れない。

しかし、拡大するにしても日米欧との摩擦を起こすと経済制裁などになるので、この諸国とは摩擦を起こさない地域へ進出することになる。そうすると、中東アフリカであり、資源も豊富であり、中国の経済的な需要とマッチしている。今までは、企業や労働者だけで行動していたが、保護の名目で軍も一緒に付けて行く。

そして、徐々に米国の領域と中国の領域を分けていく。太平洋での行動は、日米との摩擦を生むので避けてインド洋を中心に行動する。そして、先に中東とアフリカを押さえる。また、鉄道網の整備で中央アジアも押さえる。ロシアとの摩擦は考慮しない。ロシアへの経済援助等で黙らせる

そして、東南アジアのタイ、カンボジア、シンガポール、マレーシアなどを味方にする。インド洋に出る航路を確保することである。

基軸通貨を人民元に

その地域を人民元を基軸にする地域にして、徐々にドル通貨基軸体制を崩壊させる。特に石油資源国の人民元化を進める。とすると、サウジアラビアを中国人民元圏に取り込むことが重要である。

サウジは、今米国のドルと自国通貨をリンクしているが、人民元にして、石油主要国のリンクをドルから人民元にすることで、ドル基軸通貨制度は世界的に崩壊することになる。

このためには、サウジの安全保障を中国が担保することで、サウジはイランに対して優位な位置になる。米国は中立を維持するので、サウジの安全保障上では、頼りにならない。

また、パキスタンと中国は現時点でも最重要な同盟国であり、同じスンニ派国であるパキスタンとサウジも重要な同盟国であり、核兵器を必要な時にはパキスタンはサウジに提供することになっている。このため、中国がサウジと同盟国化するのは、見た目より簡単である。

中国はスンニ派諸国の守り神になる。対して、シーア派の守り神はロシアとなる。ロシアの南下政策と中国の一帯一路がぶつかる事になる。ここでもロシアに経済援助をして、ロシアを黙らせることである。中東では欧米諸国は中立を守り、イラク戦争からの一連の失敗で出てこない。この地域はロシアと中国が仕切るしかない。ロシアがシーア派につき、中国がスンニ派について、利害調整をすることである。

世界覇権の確保

中国人民元が世界的な基軸通貨になると、欧州などは中国との同盟関係を望み、中国の独裁体制をあまり問題視しない可能性がある。中国の独裁体制を問題視するのは、日米とフィリピン、ベトナム、インド、オーストラリアなど紛争を抱えた国だけになる。それ以外の国は中国になびく事になる。

このように民主化を問題にする国が世界的にも少数になったら、その時点から世界制覇が始まる。国際的な機関のトップの多くを中国が占めて、中国の欲しい条約を作ることである。これで世界の中心になることができたことになる。

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