捨てるなんてもったいない。玉ねぎは皮まで使えば健康度も数段アップ

 

では、加熱した玉ねぎは健康にいい作用がなくなってしまうのでしょうか? いいえ、血液サラサラ作用は健在です。加熱することで、さらにいい効果をもたらす物質へと変化するのです。

硫化プロピルが、加熱することによりトリスルヒィドという物質に変化します。このトリスルヒィドはコレステロールや中性脂肪を低下させる作用があります。飴色玉ねぎになるまで加熱すると、このトリスルヒィドはセパエンという成分に代わります。効能はほとんど変わりませんが、水分が飛んで成分が濃縮されているので、セパエンを効率的に摂取することができそうです。

みなさんが捨ててしまっている玉ねぎのある部分にも、実は見逃せない成分が含まれています。それはなんと玉ねぎの皮にあるケルセチンという成分です。ケルセチンは、非常に抗酸化作用が高く脂肪分解酵素の働きを活性化させます。体脂肪を減らすと銘打っている伊藤園の特茶にも、このケルセチンが配合されています。

私が玉ねぎの皮を使うときは、スープのだしとして利用します。玉ねぎの皮は、二層から三層になっているので、一番外側の皮は捨て、二番目以降を軽く洗ってから煮だします。すると、お湯がみるみるうちに茶色くなります。これに少しだけ塩を入れて飲むとおいしいんです。昆布のようなだしの風味がつまった味がします。そこに、よく炒めた玉ねぎを加えましょう。玉ねぎの栄養がぎゅぎゅっとつまったスープの出来上がり。

冬の間、溜めに溜めた毒素のデトックス対策のためにも、ダイエット対策のためにも、玉ねぎを丸ごと活用なさってください。

image by: Shutterstock

 

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ベジタブル&フルーツアドバイザーであり、薬膳に関する資格も取得に向け勉強中という筆者が、世界の食材や食習慣を「栄養」「中医学」「英語」という3つの面から紹介する、一石三鳥のメルマガ。
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