私が地方再生に「ゆるキャラ」も「B級グルメ」も使わない理由

 

そして、これは賛否両論あるかと思いますが、「観光ボランティア」も、私は安易に生み出す必要はないと思います。というのも、私はこれまでいろんな地域に行って、観光ボランティアがありがたかったことがたったの1度もありません。

なぜなら、ボランティアはあくまでボランティアで、地元の人が好き勝手に長々としゃべって、全くプロ意識のない人を相手に時間を食われ、嫌な思いしかしたことがないのです。しかも、そういうのは暇なおじいちゃんばっかりで、目立つように蛍光色のジャンバーなんか来て、そういう人が史跡の前に立っていたりするので、雰囲気がめちゃくちゃ台無しだったりします。自分たちの地域を本気で売り出したいなら、「ボランティア」じゃダメなんじゃないの、と私はものすごく思うわけです。そういうスタッフを用意するならば、私だったら、ばりばりのバトラーやコンシェルジュをめちゃくちゃ金をかけて作ります。

要するに、ゆるキャラやB級グルメ、観光ボランティアのような、自分たちから低級を標榜する地域が多いのですから、これからは高級一級を目指す方がよっぽど意外性が作れます

全然ゆるくなくてめちゃくちゃデザイン料をかけたがっちがちのお堅いキャラクター、全然手軽ではなくて思いっきりハードルの高いがっちがちの高級グルメなんかのほうが、今は大きく注目をされる時代です。そして、それは単なる意外性だけではなく、本当に高級なもの、本当に一級品であるものは、品質が本物だからずっと残っていきます

自分の地域を売り出したい、もっと高めたい、という人たちが、どうしてそういう発想にならないのか、本当に不思議でなりません。

低級を標榜しない

というのは、これからの時代を生き抜く、ものすごく大切なキーワードになると思います。

【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)

  • 自社の商品を紹介する情報発信物(ウェブサイト、チラシ、カタログなど)から、一流層の人物だったらあまり使いそうにない言葉を抜き出してみる(「お手軽」「安い」など)。

 

 

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