バイリンガルは3つ目の言語も簡単に習得できる
多くの親が抱く心配事に、両方覚えようとするとどちらも中途半端になってしまうのではないかというものがあります。
しかしこの研究ではバイリンガルベビーもモノリンガルベビーと同じように反応しており同じように習得できていることが分かったということです。
語彙力の量に関する不安の声もありますが、バイリンガル環境にいる子供は、2つの言語を分けて理解しているので平均すると各言語の習得単語数は少ないのです。
しかし継続して学習することで言語能力の遅れは生じません。
逆に語彙力は2つの言語環境が結びつくことで、モノリンガルと変わらないかそれ以上になることもわかっています。
バイリンガルの子供は片方の言語で適切な単語が見つからない時に、もう1つの言語から言葉を拝借できてしまうのです。
2歳の子供であっても相手が話した言語に自分の使う言語を合わせることができます。
このように言語をまたいで物事を考えられる能力は優位性につながります。
研究では、バイリンガルであることは大人も子供も「実行力」の機能を向上させることがわかっており、つまり常に注意を働かせ、タスクや課題をいかにたやすく解決するかを考える能力と関連があるとしています。
またバイリンガルは3つ目の言語をより簡単に習得することができるといわれていますし、2つの言語を習得した経験が、老化による認知能力の低下やアルツハイマーの初期状態に対する防衛反応に変換されると考えられているのです。
この研究に対する人々の反応も様々。
「確かに、自分がどっちの言葉で考えているか意識していないし、夢も両方の言葉でみるなぁ。バイリンガルってやっぱりすごいことかも!」
「手話を第2外国語にするのもいい考えだと思わない?これならもっと簡単に習得できそう」
「ああ、もう今からじゃ遅いのか…」
「いや流暢にはなれないけど、失語症の予防にはなると思うよ」
さあ、子供に2つ以上の言語を習得させたいと思っているあなた、小さいうちから始めるのに越したことはないのです。
それも1つ目の言葉を話し始める前がいいそうです。
そして途中で止めてしまわないことも重要です。
大丈夫、赤ちゃんは混乱しません!
それどころか言葉を含めて、早い段階から子供が「多様性のシャワー」を浴びることはその子の可能性を大きく広げることになるのではないでしょうか。
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Source by: RAW STORY ,You Tube
文/桜井 彩香