中国の高速鉄道、インチキに気づいた各国が相次いでキャンセル

 

さらに中南米でも中国の高速鉄道の建設計画が次々と失敗に終わっています。2009年の夏に発表されたベネズエラでの450キロの高速鉄道計画は、現在ではほとんど放棄状態になっていることが明らかになっています。中国の建設スタッフはすでに現地を去り、関連工場は廃墟となって金目のものはすべて持ち去られた状況となっているようです。

ほぼ放棄!中国受注のベネズエラ高速鉄道計画、インドネシア「日本に任せれば良かった?」

ベネズエラは原油輸出国ですが、原油価格の暴落で経済危機に陥ったことが表向きの理由とされています。しかし中国メディアは「企業に採算を無視させた当時の中国政府の国家戦略にある」と指摘しています。高速鉄道が完成しても電力不足の深刻なベネズエラでは車両を走らせられないし、ベネズエラ政府もこれを維持できないということです。

2015年11月に中国の企業連合が5,000億円で落札した、総距離210キロにおよぶメキシコ初の高速鉄道の建設契約が、落札から数日後にメキシコ政府から取り消されました。1社単独だったことから、中国企業とメキシコのペニャニエト政権との贈賄疑惑が浮上しており、原油安や財政難を抱えていたメキシコ政府は、計画そのものを無期限延期としました。

中国受注のメキシコ高速鉄道、計画の「無期限延期」に賠償金=中国

今年オリンピックが開催される中南米最大の経済大国ブラジルでも、当然ながら高速鉄道の建設計画が持ち上がっており、2011年に高速鉄道の入札が行われる予定になっていました。しかし、中国はブラジルの規定で「5年以内に鉄道事故を起こした会社は入札できない」ため、門前払いとなりました。とはいえ、条件が厳しすぎてどの国も入札を見合わせてしまい、現在に至るまで高速鉄道の計画は進んでいませんが。

ブラジル高速鉄道建設の入札、中国は2年前の鉄道事故のため門前払い―中国メディア

このように、失敗続きの中国高速鉄道ですが、7月1日に中国共産党創建95年の記念式典で演説した習近平主席は、中国の経済発展と国力増強を一党独裁の成果だと述べました。2017年秋には党代表大会が開かれ、ここで習近平主席が軍部や党の権力を完全掌握できるかどうかが大きな焦点となっています。それだけに何が何でも成果を強調しなくてはならないのです。すでに中国の経済成長は下降の一途をたどっています。

先月の英EU離脱は、欧州が輸出国の2位を占める中国にとっても大きな痛手です。6月初旬に人民銀行は2016年の輸出が前年比1%減少するという予測を立てていましたが、これがさらに悪化する可能性もあります。なりふり構わず成果を出さないと、習近平政権は大きな打撃を受け、来年の党大会にも影響が出かねません。

だから高速鉄道の受注という実績を積み上げるために破格の条件を出しているわけですが、いざ着工となると実現能力が追いついていないという問題が常に起こるわけです。

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