特別対談 小林よしのり×ケント・ギルバート第二弾「都知事選で痛感。日本人の衆愚化と貧困化」

2016.07.13
by まぐまぐ編集部
 

小林:そう、とんでもないですよ。……でも、金持ちが踏ん反り返ったらもうダメなんですよ、日本人って。だから、わしは民主主義が嫌いだから『民主主義という病い』の中でも、パリにある三つ星の最高のレストランにばっかり訪ねていくシーンを、どんどん入れたんですよ。要するに、日本人はもう富裕層には逆らえないから。……みんな貧困層になってて、例えばグルメの話とかいったって、どこのインスタントラーメンが一番うまいかって話しかしてないんだから、今は。昔はグルメっていったら、もうちょっとフランス料理の話とか、和食ならどこが一番うまいかみたいな話をしてたんですよ。ところが今はもう本当に“貧困グルメ”になっちゃってるから。それって、もう貧困に慣れちゃってるというか、奴隷の生活に慣れ始めたんですよ。それに警告する意味で、最近はもう自分で「わしは富裕層だ」と豪語するようになってしまった。「どうだ、嫉妬してみろ」っていうふうに言わないと、もうみんな貧困に慣れ過ぎてるから(笑)。

ケント:確かに「僕、ちょっと金持ちなんで」って言っちゃうと、結構許されますよね、日本ではね。

小林:そうなんですよ。もうそれに対して文句は言えないんですよ。

ケント:それ、ちょっと使ったらいい結果が出たんで。半分ウソですけど。

小林:そういうふうになってるんですよ、今の日本は。

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ケント:じゃ、次の知事は金持ちじゃないとダメなの?

小林:だから、そうじゃなくて、あんな金額なのに無駄遣いしているっていうふうに思ったから、今度はもっとけちなやつ選ぼうとしてるでしょ。

ケント:そうそう(笑)。

小林:だからもう次、本当に都知事になったやつ大変だよ、エコノミーしか乗れないもん。ヨーロッパとかアメリカ行くときに、エコノミーで乗ってごらん?

ケント:時間が長くて、大変だよ(笑)。

小林:若いやつはいいよ。だからわしも海外に行くとき、自分と自分の奥さんと秘書を連れてくけど、秘書はエコノミー、わしと奥さんはファーストクラスで行くんです。それはもう、こっちは60過ぎてんだから。もちませんよ、背骨が。

ケント:寝ればいいんですけど、眠れば。

小林:ファーストはフラットにできますから、座席がね。

ケント:ビジネスでもできますよね、今ね。

小林:フラットにはならんでしょう。

ケント:いや、航空会社によってはなります。

小林:だから次の都知事は大変じゃないかな、金使えなくって。それともう一つは、都知事って本当は舛添じゃないといかんかったわけ。なんでかって言ったら、あいつマッチョでしょ。もし関東大震災が起こったとしたら、あいつは絶対活躍したと思うんですよ。でも、湯河原に居ちゃ駄目ですよ(笑)。あそこじゃ駄目だから、あの旅館さえ売っ払ってしまえば、そういう災害時にすごい働きするやつなんですよ。もう寝なくてもガンガンやれるみたいな。

まぐまぐ:そんなにマッチョなんですか。

小林:前に舛添と『朝まで生テレビ』の楽屋で話したときに、「北朝鮮が崩壊したら工作船がどんどん来るぞ。そうなったらどうなるんですかね」って聞いてみたら、舛添は「全部、沈没させちゃえばいい」って言うんですよ。だから、こいつすげえなぁって、こういうやつ好きだなって思ったんです、そのときは。……あんなけちとは知らんかったけど(笑)。でも、その辺のマッチョな感覚、これがないと非常時は乗り切れないなと。それが村木厚子だったらどうなるの。ちょっとヤバいでしょ、関東大震災のときに村木厚子とか女は困ると思ったんですよ。蓮舫だろうと誰だろうと、女は危ないと思うんですよ。

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