日本でも2020年の東京オリンピックに向けてロボット・タクシーを実現させる、という話が進んでいるようですが、一般道を他の車に混ざって走るという話になると、新たな規制基準が必要になるし、反対する人も出ると思います。
しかし、オリンピックの期間だけでも良いので、自動運転車向けの専用道路を用意して、一般の車が入って来れないようにすれば規制の問題は回避できます。
フォードの件もそうですが、まずはそんな形で専用の自動車道を使った公共の交通機関として地方自治体が導入する、というのが自動運転車の「実用化」へ向けた一番の近道だと私は考えています。そして、そこで実績を積み、(一般自動車との混在問題をどう扱うか、という問題を回避したまま)徐々にサービスの範囲を広げつつ、最後には人間が運転する車を市街地から排除する、という形で決着が着くと私は見ています。
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著者/中島聡(ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア)
マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。IT業界から日本の原発問題まで、感情論を排した冷静な筆致で綴られるメルマガは必読。
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