ネガティブな思考から抜け出そうと努力しているのに、なぜかさらにネガティブな状況に陥ってしまう…。そんな経験をお持ちの方も多いかと思います。どうしたらこの負のサイクルから脱出することができるのでしょうか。無料メルマガ『東北NO1メンタルトレーナーが送る『自信をはぐくむ、幸せな自分のなり方』』の著者で心理カウンセラーでもある吉田こうじさんが、ネガティブ思考を簡単に追い出せる5つのステップを伝授してくださっています。
ネガティブな体験の意味付けを変化させる方法
ネガティブな思考に囚われ、それをなんとかしてやろうと戦っていると、いつの間にかネガティブな思考と自分自身が同化してしまいます。「自分=ネガティブ」というセルフイメージができちゃうのです。
面白いことに(当人としては全く面白くはないのですが)ネガティブなことを考えないようにすればするほど、実はネガティブなことばかりにフォーカスしているので、余計にネガティブなものと一体化してしまうのです。これを「フュージョン」と呼んだりします。
今回は「脱フュージョン」するための、メンタルトレーニングの方法をお伝えします。認知療法でも行う手法で、簡単にできて効果が得られるものです。ネガティブな思考をズルズル引きずってしまう人には効果があると思いますよ!
ステップ1
あなたの自己肯定感を傷つけてきた過去のネガティブな体験をひとつ思い返し、そのネガティブな体験を「ひとこと」で表現する。
例えば、恥、屈辱、侮蔑、虐待、孤独、恐怖、無力、抑圧、負け犬、ダメ人間、最低という具合です。
ステップ2
その言葉がどれくらい辛く苦しいかをスケーリングする。最高に辛くて苦しい状態を10点だとすると、今何点かを数値化します。
ステップ3
その言葉と言葉に付随するイメージや周辺の感情、記憶を感じながら「もう済んだこと」「これは思い出の一つに過ぎない」と穏やかに受け入れる。
ステップ4
1分程度、ステップ1で表現した「ひとこと」を、できる限り素早く繰り返し言葉に出して唱える。
ステップ5
1分程度、素早く何度も繰り返し終わったら、改めてスケーリングして点数をつけてみる。
たったこれだけです。早い人なら10秒くらいたったあたりから、その言葉に、個人的な記憶や意味付けがなくなって、ただの言葉、単語としてしか存在していないことを感じると思います。いわゆる「ゲシュタルト崩壊」を意図的に起こすわけですね。
すっごく簡単にできるのですが、何気に効果があるので、思考のグルグルが止まらない時なんかにもいいですよ。
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