「日韓は核武装せよ」。米国の論文から見える「冷酷な事実」とは

okuyama20161005
 

アメリカの外交専門誌に、「日韓を核武装させるべき」という内容の記事が掲載されたそうです。無料メルマガ『日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信』の著者で戦略学者の奥山真司さんは、この内容に対し「本当に核武装をする必要はないが、脅威である国に対してハッタリをかますのは時として必要であり、そのツールとして核武装というタブーが使われることは十分に考えられる」との見方を示しています。

日韓は核武装して中国を牽制せよ!(という記事)

おくやまです。

ナショナル・インタレスト誌にとても興味深い挑発的な記事が掲載されておりました。そのタイトルは、ズバリ「日韓を核武装させよ」というもの。

Go Ahead. Let Japan and South Korea Go Nuclear.

ところがその内容は実は3段階になっておりまして、

  1. 北朝鮮が核拡散を続けることによって北東アジアの不安定の要因になっている
  2. その北朝鮮を支えているのは中国だ
  3. 中国を本気にさせるために、日韓に核武装させよ

ということなのです。ここまであからさまに北朝鮮の崩壊や、さらには日韓の核武装を提案している記事も珍しいわけですが、私が気づいたのは、以下の3つの点。

第一に、核武装という物騒なことも、実はクラウゼヴィッツが『戦争論』で説いているような、国家の政策にとってのツール」でしかない、という冷酷な事実です。

「核武装」というのは、日本国内の一般的な感覚としては、即「戦争」と同じくらいタブーの香りのする、できれば触れたくないトピックであります。ところがわれわれはそのために思考停止しているわけで、これをあえて「利用しようという考えには至りません

われわれは戦後70年間に安全保障の問題について自分のこととして向き合わず、なるべくタブーには向き合わずに過ごしてきたわけですし、しかも向き合わずに過ごせてきたわけですから、ある意味で幸せだったわけです。

ところが国際政治のパワーゲームとしては、このような「タブーで脅しをかけるというのは日常茶飯事。しかもこの「タブー」というのも、政治的には十分な「ツール」となり得るのです。

もちろん日本がそれをしろ、とはいいませんが、まずそのような現実があることに気づくことが重要でしょう。

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