米大統領選を読み解く。トランプとジャンクフードの意外な共通点

 

経済コラム

僕は最近深く考えるのですが、何故事前調査であれほどヒラリーが調査会社の統計では優勢だったのに、結局トランプが大統領になりました。

英国のEU離脱についても、事前の調査会社の予測では、「離脱なんてしないよ。冷静に考えればわかるだろ?」という考えが優勢で、離脱しないとの結論に至っていました。

僕はこの一連の流れを見ていて、何かに似ているなーと思っていたんですが、最近気づきました。

ダイエット」です。

元日本マクドナルドCEOの原田さんはこんなことを言っていました。「アンケートをとると必ずヘルシーなラップサンドやサラダがほしいと要望があって商品化したけども売れたためしがない。ヘルシーなサラダでなくメガマックが売れる。お客は言うこととやることが違うからお客の話を聞いてはだめ。」

じゃあ、ヘルシーなサラダってなんなのかというと、男女平等とか賃金格差をなくすとか、そういう理想論のことです。現代人はダイエットを強く意識していますので、体外的に、「何が欲しい?」と聞かれれば、「オシャレでヘルシーなサラダ」と答えるわけです。しかし、実際の行動を見てみると、みんなビックマックを食べているのです。

今回の世論調査だって同じです。調査がどのように行われているか知りませんが、例えば街角でアンケートをされたとしたら、「私利私欲にまみれて、女性に差別的な発言をしているトランプにを支持しているなんていうのは、恥ずかしいし。」と思ってヒラリー支持と答えるのです。

有能ぶって。

けど、実際は、家でポテトチップスなんかを食べながらふと考えていると、裕福層の人たちは、「結局、おれたちなんだよね、社会保障受給者たちを喰わせているのは。トランプは現在の最高税率39.6%を、33%に下げると言っている。相続税も全廃だ。ところがヒラリーだと最高税率が43.6%に引上げられるだけでなく相続税65%って、これ一体、何のつもり?国は、そこまで裕福層から奪う権利を持っているの?」って、考え直して、トランプに投票しているわけです。

僕だって、日本にトランプがいたら、たぶんトランプに入れますね。
ヒラリー支持と言いつつ(笑)

毎日5分! 経済英語NEWS!』より一部抜粋

著者/八木翼
TOEIC235点だった私が900点を超えるまでの勉強の過程で感じた、「英語のニュースを解説してくれる教材があったらいいのに」という思いを形にしました。全ての英文に和訳、文法解析がついています。
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