地震やインフルのパンデミックに備えよ。災害別・非常食で備蓄すべき物

 

次に考えられる非常時の非常食。「籠城戦」です。この飽食の日本で籠城なんてあり得るわけがない…と思う人も多いかと思いますが、例えば、現在最も危惧されている新型インフルエンザによるパンデミックが、指数関数的広がりを見せた場合や、地震によるマンションなどへの閉じ込めなどが想定できます。

2、3週間は籠城しないと餓死ということになりそうです。また、現在は電気やガスといったインフラが当たり前ですが、そういうものが、いきなりぷっつりなくなる可能性を考えて、せめて1週間くらいの備蓄をしておくのは、決して間違った選択ではないと思います。

その場合は、量はまったく多くても保存スペースさえあれば、いくらでも格納できるわけで、持ち出し用とはまったく性質が変わってきます。もちろんレトルト食品、インスタント、ペットボトルの水などで1、2週間籠城できるように備蓄しておければ最高ですが、さすがにそれを、来るのかわからない災害に備えておくのは馬鹿馬鹿しいという人もいると思うので最低限のセットを想定しましょう。

そうなると、まずガス・電気が止まる可能性を考えてカセットコンロがあると大変に重宝します。そうなると火と明かりが共用できるので、あとは長期保存の利く食べ物で、なおかつカロリー単価が高いものが良いですね。そうなると、1週間分の水、賞味期限がかなり長いパンケーキの元(小麦粉に至ってはさらに賞味期限は長い)、砂糖(これも賞味期限が無い)、(未開封であれば賞味期限はほぼ無い)という体勢で備えておくくらいはできるかと思うので、災害によってインフラが麻痺しても余裕を持てるということは大きなアドバンテージとなります。

また、非常食や備蓄に関して最も大事なのは、「人に言わない」ということに尽きます。備蓄をしているというのを自慢げに言っているのは、非常時に頼りにしてくれと言っているのと同じでしょう。装備品を自慢しているプレッパーズはプレッパーズにあらず!

汚い発想かもしれませんが、備えてなくて死ぬやつは自業自得なわけで、自衛の基本は他人なんぞより自分が助かる…を最優先事項にするわけなので、常日頃から様々な危機管理について、うっすらでも良いので「どうしたらいいか」を脳内非常訓練しておくと、何倍も「非常食」を活用できるんじゃないでしょうか?

image by: Shutterstock

 

アリエナイ科学メルマ
著者/くられ
シリーズ15万部以上の不謹慎理系書「アリエナイ理科ノ教科書」著者。別名義で「本当にコワい? 食べものの正体」「薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 」などを上梓。学術誌から成人誌面という極めて広い媒体で連載多数。
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