先日東京ビックサイトにて開催された「Nintendo Switch体験会」のメディア招待に参加してきたという、メルマガ『旬刊!ブログで言えない家電の話【神原サリーとゆかいな仲間たち】』の著者のひとりでデジタルライターの岡安学さん。映画並みのグラフィックを追求する近年のゲーム機とは一線を画し、かといってニンテンドー3DSとも異なる「Nintendo Switch」の魅力を、臨場感いっぱいに伝えてくれています。
Nintendo Switchは性能至上主義のアンチテーゼか
1月13日に東京ビッグサイトにて開催されたNintendo Switch体験会のメディア招待に参加してきました。
今やゲームはスマートフォンが中心だとか、VRや4K映像を取り入れるべきとかいろいろ言われていますが、Nintendo Switchはそれらに反するように、まったく独自の路線を突っ走っている感じがしました。
もともとゲームキューブあたりから、性能重視の方策を取らなくなっていたので、PlaystationやXboxが掲げる最新鋭のマシンとしてリリースしていなくはなっていました。今回もCPUはNVIDEAのカスタマイズされたTegraであったり、本体の液晶パネルは6.2インチで1280×720ピクセルです。5インチクラスのスマートフォンでさえ、フルHD(1920×1080)が当たり前となった現在では、明らかに高スペックとは言い難いわけです。
テレビ出力は1920×1080、60fpsなので、現時点では他に劣っていませんが、後発としては4K対応でないことに関して、期待ハズレに思う人もいると思います。
でも、実際に体験会でプレイをしてみて感じるのは、それらのスペックがPlaystation4より劣っていようが、ゲーミングPCには遠く及ばなかろうが、面白さとは直結していないことが十分にわかります。
なにせ、任天堂がリリースするNintendo Switchのローンチタイトルのひとつである『1-2-Switch』は、ゲーム画面を見ないで遊ぶゲームと銘打っているくらいで、画質の良さやCPUの速さをまったく必要としていません。でも、プレイしてみると、すごく面白いわけです。Wii Uとかでもこういったパーティゲーム的なものはありましたが、持ち運べることで、飲み会やホームパーティーでプレイできると言うのが新しいゲームスタイルを確立しそうです。
持ち運べると言えばニンテンドー3DSでも良いのでは?と思われますが、コントローラーがセパレートになり、コントローラーだけ持ち寄れば、大人数で遊べるというのが3DSにはない楽しみだったりします。
そもそも現在のスマートフォンの開発競争を考えると、現在のスマートフォンを超えるハードを作ったところで半年、一年もすれば性能面で抜かされることは火を見るより明らかです。月々払いのうえ、キャッシュバックやキャンペーンで割り引かれているので、スマホがいくらするかわかってない人も多いと思いますが、キャリアのハイエンドモデルだと10万超えはざらにあります。2つのコントローラーとドックまで付いて3万円という安さで考えると、そこまでの性能は搭載できないですし、さっきも言った通り必要でもないわけです。