中小企業が学ぶべきこと
中小企業が、吉野家に学ぶべきことは、券売機を置かないこと、ではない。
来てくれるお客様に、相対することが、機械を置くことによる経費削減よりも重要だ、という事業に対する姿勢であろう。
ITの導入や、機械による自動化の流れは、もはや無視できないほど進んでいる。
しかし、人による接客は、逆に機械やITには真似をすることができない。
準レギュラーで出演しているラジオ番組に出た時に、Fintechの話になった。
「技術の進化は取り入れなければならないが、同時に中小企業は、ネットにできないことをすべき」と私が言った時に、貴金属の販売チェーンを経営しているナビゲーターは、「私の店では、店長が毎日ピン札をおつり用に用意します」と言っていたが、まさにこういう姿勢が必要だろう。
インターネットに真似できないことで、顧客満足を超える顧客歓喜を提供するのだ。
これにより、不毛な値引き合戦からも脱却できる。
そのためには、顧客の行動を観察し、何を喜ぶかを、全従業員で考えていくことが、最初の一歩になるであろう。
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