外国人が目を丸くした、日本のミニチュアすぎるアートカレンダー

2017.02.20
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人間の想像力には様々な種類があり、その能力も人それぞれだと思いますが、例えば日常でよく目にしている食べ物や、細々とした雑貨類。そこから何か別の世界を思い描くのも想像力ですよね。残念ながら私には授からなかった才能と、好きなことを努力によって突き詰めた結果の、無限の可能性を持っているのが、アートディレクターでありミニチュア写真家の田中達也さん。今、国内外から大きな注目を浴びています。今回は若きクリエイターが手がけるミニチュアアートの世界をご紹介します。

なんと毎日更新。日めくりカレンダーをミニチュアで実現した「ミニチュアカレンダー」

 

田中さんが使用するのは、みかんやブロッコリー、ちくわ、コーヒーを淹れた後の豆カスといった、なんの変哲もなく他の何でもないような食料品や、電卓やコンセントのアダプターなどの日用品。

普段見慣れてはいるものの、特別注目して見ることなどしない細々とした物たちを、見事にストーリーの要素として取り入れ、わずか数ミリのジオラマ用の人形を主人公として、独自の世界が展開されています。

しかもSNSでの更新は毎日

日めくりカレンダーのように更新されるため、いつ頃からか「ミニチュアカレンダー」と呼ぶようになったそうです。

一体なぜこのようなアイデアを思いついたのでしょうか。

また、こんなに様々な発想は、いつもどのようにして生まれるのでしょうか。

巻き寿司がトラックで運ばれる?!

 

コーヒー豆のカスが、畑に変身。

 

コンセントのアダプターの上で筋トレ?!

 

 

 

 

本当によく思いつきますよね。

2011年頃から、身近なものからストーリーを生み出すことを始めたという田中さん

もともとジオラマ用の人形を集めていたことがきっかけで、Instagramで毎日写真を投稿するうちに、徐々にミニチュアを使って見立てを表現する作風になっていったとのこと。

どんな時にでもアイデアのヒントを見つけることができるそうですが、特にスーパーなどで買い物をしている時にひらめくことが多いようです。

なるほど、作品の中にたくさんの食材が使われている理由がわかりますね。

とはいえ、アイデア探しが常に「仕事」であるという感覚はなく、今でも趣味の延長のような感じでアイデアを展開し、形にしていくそうです。

まさに「好き」を仕事にした結果ですね。

それでもやはり、アイデアを毎日出し続けるのは苦労を伴い、だからこそそれが形になった時の喜びも大きいのでしょう。

田中さんは自身の作品を通して、見る人たちに「視点を変えることの楽しさ」を伝えたいと語ります。

普段目にしているものが、ほんの少し目線を変えるだけで、いつもと違うものに見える。日常生活にとって、「マスト」ではないけれど、あれば日常が「豊か」になっていく、そんなエッセンスを提供したいそうです。

海外メディアからも、「月日が経つにつれて、止まることを知らない彼の世界は進化し続けている」と絶賛されている田中さん。今後も活躍が楽しみですね!

MINIATURE CALENDAR 公式サイト
公式インスタグラム

 

取材・文/貞賀 三奈美

 

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