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これって偏見? 国民性を笑うジョークはどこまで許されるのか

イタリア人は●●好き、ロシア人は○○が好きなど、国民性に対する「ステレオタイプ」はよく耳にするものですよね。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、そんなステレオタイプを利用したジョークを紹介するとともに、どこまでが「ジョーク」で、どこからが「偏見」かを考察しています。

ステレオタイプと偏見

ジョークにはいくつかのパターンがあります。男と女の対決、大人と子供、上司と部下。そして、国民性を揶揄するようなジョークもポピュラーなものの1つです。

【無人島】

船が難破してしまい、アメリカ人、イタリア人、ロシア人の3人が無人島に流れ着きました。途方に暮れていると神様が出てきて、1人につき2つずつ願いをかなえてやろうと言います。

 

アメリカ人は「すぐに国に戻って、大金持ちになりたい」と言いました。彼はすぐに消えてしまいました。

 

イタリア人も「すぐに国に戻って、女に囲まれる生活がしたい」と言いました。彼もすぐに消えました。

 

ロシア人は「飲みきれないほどのウォッカと、飲み友達が2人欲しい」と言いました。すぐに大量のウォッカとさっきのアメリカ人とイタリア人が目の前に現れました。

…もし同じような場面に遭遇したら、ロシア人に先に願い事を言ってもらうのが良さそうです。

船が難破するタイプではこちらも有名なジョークです。

【救命ボート】

豪華客船が難破。沈没の危機に瀕していますが、全員が救命ボートには乗れません。女性と子供を乗せたらそれで一杯です。男性には船に残ってもらうしかありません…。どう説得するか。

 

アメリカ人には「あなたこそヒーローです」

イギリス人には「あなたこそ真の紳士です」

ドイツ人には「船に残るのがルールです」

フランス人には「救命ボートに乗るのがルールです」

ロシア人には「船倉に山のようにウォッカがあったよ」

日本人には…「みなさんそうしていますから」

こういうのは、ある種の「国民性に対するステレオタイプ」を利用したジョークです。フランス人は「ルール」と聞いたらむしろそれに反抗するタイプだ…というのを知らないとよくわからなくなります。それでも、日本人には「みなさんそうしていますから」で説得する、というのにはつい納得してしまいそうです。

「ステレオタイプ」は、こういうジョークで笑っている間はある種お互い様です。良いことも悪いことも含まれます。これが、悪いことだけをことさらに取り上げるようになると「偏見」となります。「◯◯人はXXXだからなぁ」と最初から決めつけるようになると危険です。

ウォッカが飲めない下戸のロシア人が居てもおかしくないのです。陽気で明るいアメリカ人ばかりでもないでしょうし、女性に奥手なイタリア人男性がいてもいいのです。それぞれ個性があるのですが、つい十把一絡げで見てしまう。そういうことはありませんか?

前の職場では様々な国から来た学生に囲まれていました。「ステレオタイプで判断するな。偏見を持つな」というのが日本語教師の心得の1つです。

でも、むしろ「やっぱり◯◯人はXXXなのか」と思わされることも少なくありませんでした。個性なのか国民性なのか。いつも慎重に考えてから受け止めるようにしていましたが、なかなか大変なものでした。

今日は、みなさんの心の中にあるちょっとした偏見を探ってみませんか?

 
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【著者】 1日1粒!『幸せのタネ』 【発行周期】 日刊

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