史上最高値の更新が続くビットコインは、第二の金になり得るのか?

 

点と点をつなぐ

ここでちょっと話を繋げてみたいと思います。実は最近世界中でビットコインが話題となり価格が急騰しているのは、不安定な国際経済の状況と政府に対する不信感があるからなのです。中国の人民元の価値が下がって中国人がビットコインを買い漁っていたのも一時期のビットコイン価格高騰の原因ではありますが、今や世界中で政治や経済に不安を持つ人達はビットコインを「政府が手をつけられない資産保護の場所」の一つとして目を向けています。ビットコインはデジタル通貨でも「みんなで管理するデジタル通貨」であり、「政府が管理するデジタル通貨」ではないからです。これまでは通貨は政府が管理してきましたが、それを「みんなで行おう」という試みは、通貨の概念を大きく変えてゆくことになる期待が、こういった動きを助長しているわけです。

ちなみに、政治経済への不安や政府への不信感で皆が求めるものとしては、古くからはゴールド)があります。ビットコインの価格が上がっているのも、その現象にある意味似ています。そして奇しくも、先週はビットコインの価格が1オンスの金の価格を史上始めて超えました。アメリカではこれが大きなニュースになっています。ニュースを見ると「ビットコイン派」と「金派」が意見を闘わせています。目の前の経済不安に、「ビットコインを持つべき」という人と「いやいや、金を持つべき」という人たちがいるのです。ビットコインは発明されてから10年足らずの歴史しかありませんが、金は数千年に渡って「お金」として扱われてきた経歴があります。いずれにしても、今世界中の人たちが不安にある状況であることには変わりありません。

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