ジョブズも虜に。日本の「禅」が導くシンプルで深い人生の道標

 

スティーブ・ジョブスと禅

2011年に56歳の若さでこの世を去ったアップルの創業者でCEOだったスティーブ・ジョブスは禅の信仰が深かったことで広く知られていましたね。彼の最も有名なスピーチに次のようなものがあります。

もし今日が人生の最後の日だとしたら、今日しようとしていることを本当にするだろうか?

彼は毎日自分にそう問いただして生きていたと言います。これはまさに今、この瞬間に集中するという禅の考え方そのものです。

禅の考え方は引き算です。我々は付加価値を付けることが便利でいいことだという時代を生きてきました。多くのモノやサービスは付加価値を増すことで価値を高めてきました。アップルの製品は逆です。誰でも使えるシンプルさを追求して、必要なものだけを残すという考え方です。これこそまさに禅の考え方です。ジョブズは必要なものだけを採用し、必要じゃないものは取り除いたのです。不必要なものを排除し洗練さを極めたジョブスのモノづくりは禅が背景にあると言われています。いつもジーンズに黒いタートルネックといういで立ちも、シンプルさを際立たせていたとさえ思えます。ジョブスの最小限のものだけを残すというミニマリスト志向は、「iPhone」や「iPad」の機能やデザインに見ることが出来ます。我々の身近にあるこれらの製品にも禅の理念が宿っていたと言えるのです。

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