米国がイラッ。なぜ中国は、北朝鮮問題を解決する気が全然ないのか

 

中国は、「北朝鮮問題」を解決する気がゼロ

ティラーソンさんは18日、楊潔チ・国務委員、王毅外相と会談しました。中国側の反応はどうだったのでしょうか?

王氏は米国に対して、北朝鮮との緊張には「冷静」に対処し、核ミサイル開発問題の外交的解決を図るよう呼び掛けた。
(CNN.co.jp 3/19)

要するに、「今までどおりにやれ!」といっている。しかし、今までどおりではうまくいかないこと、明らかです。

アメリカは、アフガン戦争、イラク戦争で忙しく、北朝鮮の核開発を事実上放置した。そうこうしているうちに06年、初めての核実験が行われた。その後北は、核の小型化も実現し、ミサイルの飛距離もますます延ばすことに成功しています。

そして、王さんは、決定的な言葉を口にします。

また、本来これは米国と北朝鮮の間の問題だと強調した。
(同上)

要するに、「中国は関係ないよ」と。

中国国営の英字紙「環球時報」も17日の社説で、米韓の対北朝鮮戦略に巻き込まれれば中国と北朝鮮が敵対することになると懸念を示し、「北朝鮮の核問題は米国との対立が原因であり、中国が全責任を負う義務は全くない」と主張していた。
(同上)

なぜ、中国は、「北朝鮮問題は関係ない!」と主張するのでしょうか? 「実際その通り」だからです。

考えてみてください。北朝鮮は、核兵器をもっている。ターゲットはどの国ですか? そう、日本、アメリカ、韓国です。北朝鮮が、中国やロシアに核ミサイルを撃つなど考えられません。だから、中国やロシアは、「気楽」なのです。

それに、北朝鮮の存在は、中国にとても役立っています。金正恩は、確かにわがままで中国のいうことを聞かない。しかし、韓国中心に朝鮮半島が統一され、北朝鮮に米軍が駐留するよりマシです。

さて、ティラーソンさんは19日、習近平と会談しました。

習主席はティラーソン国務長官に対し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領との先月の電話会談で「中国と米国の協力推進に共同で取り組む」方針を固めたことを明らかにした上で、「(両国の)関係を新たな時代に、建設的に進めていく形にできると確信している」「それができる限り、関係が正しい方向に向かうのは間違いない」と述べた。
(AFP=時事 3月19日)

習近平との会談でも、北朝鮮問題進展なし」だったようです。

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