映画「君の名は。」北米公開。NYで観た日本人社長の感想は?

 

肝心のストーリーは、、、僕個人は正直言ってあまりピンと来ませんでした(笑)。43歳、ニューヨークの新聞屋には、どこがキュンキュンポイントか、正直、サッパリでしたw (40代のオッさんがこの映画で萌えまくってたら、それはそれで恐いだろうし)

細かいことを言えば、ストーリー上のつじつまが合わないアラに目が行くし、登場人物たちが、まだお互いに会ったこともないのに、序盤でいきなり惹かれあうことに、こっちはまだキャラクターに感情移入する前なので、それって若さゆえだろう、とオッさんみたいなことを思ってしまいます。 事実、オッさんなんだけど。 運命的な結びつきに理屈がまったくいらないということなんだろうけれど。

「学生時代こんな恋愛したかったなぁ」って思った人がハマるんじゃなかろうか、、って言うと怒られるかな。 官能的と言っていいまでの作画に比べると、脚本自体はあまりに「童貞臭」みたいなものが漂い、40代のオッさんの鼻先にはかなりキツかったのも事実です。

それでもやっぱりまたもう一度観たいと思ったのは繰り返しになりますが、映像のキレイさ。 これに尽きると思います。

そして、上映中、あることに気がつきました。

スクリーンの中の【日本】があまりに魅力的だということです。 僕の知っているはずの、まったく知らない 日本でした。 この映画の中の「日本」って国に行ってみたいなぁと思いました。27までそこで暮らして、年に2回は帰国している僕が思うくらいだから、日本好きのアメリカ人には「桃源郷」のように見えるのではないでしょうか。 サブカルチャー目線だとしても、それくらい「日本」を、舞台となった「東京」を、「飛騨」を魅力的に描いてくれています。

主人公2人の心が入れ替わるという大前提のもと話が進むスクリーンを観ながら、僕の心は主人公の2人くらいの年齢の時の自分に入れ替わりました。

主人公の三葉が岐阜の神社で「こんな田舎イヤだ! 来世は東京でー!」と叫んでいたように、当時、瀬戸内海の田舎で、ハリウッド映画をむさぶるように観まくっていた僕は「来世はニューヨークでーっ!」と心の中で叫んでいました。 そんな重なりを感じ、今、その「憧れ」のニューヨークの真ん中で、スクリーンの中の東京を、また「憧れ」の眼差しで観てしまう。 2人の歳くらいに憧れていた「ニューヨーク」と同じ熱量で。

渡米17年も経てば、当時の憧れの場所は憧れの場所でなくなり、渡米間もない人気ぶろがーの方々のように、連日必死でNYのオシャレレストランをハシゴする気すら失せ、気がつけば、あれだけ出て行きたかった瀬戸内海のド田舎の景色を想う望郷の念な日々—。

ついに2人が邂逅するラストシーンの石段は、僕にとってこの作品を魅せてくれた、このタイムズスクエアの映画館。 スクリーンの向こうに見える僕にとっての憧れの日本は、瀧(もうひとりの主人公)にとっての三葉で、三葉にとっての瀧だ。

、、、って強引なオチじゃダメかなw

上映後、僕が日本人だとわかったのか、隣の台湾人カップルが「It was cool! Right ?」と話しかけてきました。 この場合の「cool」が「カッコいい!」という直訳なのか、よくわかりませんが、すごく満足した様子。 でも、彼はおそらくタイワニーズ・タイワニーズ。 タイワニーズ・アメリカンではありません。 取材でもないプライベートで、いきなりアメリカ人の観客に感想を聞くわけにいかず。 こっち生まれのアメリカ人がこの映画をどう観たのか、ついぞ聞けず終い。 気になるところでした。

ちなみにこっちのメディアはのきなみ好評価。 それでも、評価のポイントはビジュアルが中心だった内容でした。

劇場を出るとそこはタイムズスクエア。 渋谷のスクランブル交差点に行きたいなぁと思ってしまう。

image by: Flicr

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全米発刊邦字紙「NEWYORK BIZ」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ1000人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる。初の著書『武器は走りながら拾え!』が2019年11月11日に発売。

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