北朝鮮から聞こえる軍靴の音。危機感のない韓国を待ち受ける誤算

 

2. 米中交渉が進んでいる

第2次朝鮮戦争を前に、米中間では戦争後の体制について交渉をしているようである。中国は朝鮮半島は歴史的に中国の一部であると米国に説明している。米国も中国の主張を認めて、その代わり、北朝鮮の核開発を放棄させるために有効な手を打ってくれと要求しているようだ。

このため、中国は北朝鮮に対して、核実験をしたら石油禁輸を実施すると宣言したのであるが、戦争になると大量の難民が中国に押し寄せるし、米国軍が北朝鮮領内に侵攻してくると、中国の安全保障上も問題であり、戦争遂行上でも北朝鮮領内への米軍投入はしないことを確約しろと言っているようだ。

中国は表面的には、6ケ国協議を提案しているが、北朝鮮が核放棄をすると思っていない。このため、戦争開始後すぐに中国軍が北朝鮮に侵攻して金正恩委員長を排除することになる。このことを金正恩委員長にも伝えて、中国への亡命を提案しているようであるが、金委員長は拒否していると平野さんは言う。

どちらにしても、戦争後、米国は朝鮮半島からは撤退になる。そして、中国の指導の下に朝鮮人民共和国ができるのであろう。

習近平とトランプ大統領は、この線で合意しているような気がする。

王外相は、6ケ国協議を提案しているが、それは表面だけで、裏では、自国に有利な戦後体制を米国と交渉するためにニューヨークにいるのである。

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