その見方の根拠は、韓国在留米国関係者12万人以上に対するNEO(非戦闘員退避行動)が実施されていないことです。使える軍事力を突きつけてはいるものの、北朝鮮側の主にソウルに対する火砲による反撃だけでも甚大な損害が出ると予想されるのに、本気で軍事力を行使するのにNEOを実施しないわけがない、というわけです。
NEOには戦争のほか災害時などについての計画もあり、福島第1原発事故の時にも実施されました。
私が知っている計画は朝鮮半島での戦争に関するものですが、12万5000人の米国関係者を10日ほどかけて、航空機でグアムに避難させるというものです。
NEOの動きは1か月前から始まり、北朝鮮は米国が本気で戦争を始める気になっていると感じるわけで、譲歩を強いるための圧力にもなるというものです。
その動きが今回は感じられないことで、米国が軍事攻撃をしない可能性もあるとの見方も出てくるのももっともではあります。
私もその通りだと思う人間の一人ですが、ひとつだけ気になっていることがあるのです。