2001年9月11日の米国同時多発テロの時、米国が自国民の安全のために出した警報と同じものが出されていないかという点です。
9.11の時、米国はよもや自国本土が攻撃されるとは思っていなかった結果、アルカイダによる大規模テロを許すことになってしまいました。しかし、米国関係施設などへのテロについては事前に察知し、その標的が韓国と日本だということで、メディア関係者を含む自国民に警報を出していたのです。
大規模テロを防ぐことができなかったのですから、なにを言っても言い訳にしか聞こえないかも知れませんが、場所を特定できなかったとはいえ、事前にテロを察知した米国の情報能力の高さは、大規模テロ直後に実行犯19人を割り出したことからもうかがい知ることができます。
9.11の直前、政府からの警報を受け取ったメディア関係者を含む米国市民は、誰一人としてそれを口外することなく同時多発テロの日を迎えたのです。
今回もまた、ソウル在住の米国市民に警報が出され、直ちに地下施設などに避難する態勢にあるとしても、外部からはうかがい知ることはできないでしょう。
日本国民としては、なにが起きても驚かないよう腹を決めて、不測の事態への心づもりをするしかないのです。
(小川和久)
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