そして、重要なポイントとなるのが、女性客の取り込みに成功したということです。
既存のカプセルホテルは男性専用のところが多いようですし、女性客を取り込めていません。というかターゲットにしていません。
「宿泊にお金はあまりかけたくない」というニーズは男女にあると思いますが、男性のニーズに応えるカプセルホテルはあっても女性のニーズに応えるホテルがなかったわけです。
その中で、ファーストキャビンは、既存のカプセルホテルのイメージ(男性専用、カプセル型ベッドが2段に積まれているなど)を覆し、女性客を取り込んでいます。
要するに、いままで業界として応えられていなかった女性の「宿泊にお金はあまりかけたくない」というニーズに応えたということであり、これは「新しい選択肢を提供」したということでもあります。
これに加えて、「快適」「安心」という価値を提供できたことが、ファーストキャビンが市場を開拓し地位を確立できた要因の一つであると言えます。
また、女性客に評価されていることも、鉄道会社との提携を後押ししたと思われます。やはり、駅直結の商業施設などには、男性専用のカプセルホテルよりはよりラグジュアリーなファーストキャビンが望ましいですからね。
京福電鉄も嵐山駅直結の商業施設にファーストキャビンを開業することを発表していますが、大部分を女性フロアにするようです。
予約状況に応じて女性フロアを増やしたりできる店舗もあるようですし、女性客を受け入れるために柔軟な運営ができる店舗も増えていくことが予想されます。
そして、鉄道会社との提携などにより、駅直結で「便利」ということも「強み」になっていくでしょう。
今後のファーストキャビンの成長に注目していきたいです。