経営者である蒲池勝氏の経歴がまたユニーク。調理師免許を持っており、料理人の視点で食器を見ることができました。またプロデューサー的素養があったのか「プロ中のプロ」のシェフの感性に合わせて、その要望にきめ細かく応じて、一枚からでも注文にこたえています。それらの要望のイメージを、陶工である兄が巧みに形にして行きます。
「カマチ陶舗」は、有田焼の造る伝統を大切にしつつスタイリッシュモダン追求し、業務用として映える品質・強度、さらに求めやすい価格帯も相まって、「プロ中のプロ」のシェフのこだわりに応じ、評判をかち得ました。
カマチ陶舗は、たしかな技術・技法を基盤としながら「使い手の目線」であらたな有田焼の魅力を引き出しています。そんななかで経営者は「伝統」は革新しなければならないものであって、守らなければならないものは精神であり「伝統はスピリッツの継承だ」としています。
「君子は豹変す」ということわざがあります。今は少し悪い意味で使われることもあるのですが、もとの意は「徳の高い立派な人物は、過ちに気づけば即座にそれを改め正しい道に戻るもの」だとするもので、同様の意味で英語のことわざに「賢者は考えを変えるが、愚者は変えない」というものがあります。
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