その前のミッテラン大統領には数人の愛人がいて…。この辺でやめておきます。とにかく、フランスの大統領の女性関係というのはもうね、掘れば掘るだけネタが出てくるとでもいいましょうか。だからね、マクロンの奥さんがとても年上であろうが高校の先生であろうが今更驚くようなネタではないし、フランス庶民にはどうでもいいことなんですよ。
関心があるのは、彼がこの不況を何とかしてくれるかどうか、なんです(わたしは下世話なおばちゃんなのでゴシップ紙なども読みますから、大統領の女性関係も少しは知っていますが、ゴシップに興味がないフランス人ならマクロンの奥さんのことなど、知らないんじゃないかな)。
何はともあれ、決選投票前の討論会でルペン候補が大失敗したことでマクロンに大きく票が流れ、当選に至ったのは、私にとっては喜ばしいことでした。しかし、ルペン氏は35パーセントに近い得票を得ており、しかもこれは固定票でしょう? マクロンが大勝したとは、私には全く思えませんね。この、若くて、政治手腕的には未知数だがIQだけはめちゃくちゃ高そうな大統領がどこまで改革してくれるか。期待するしかないですね。
著者/MAO(「移民への道」連載。フランス・パリ郊外=LES ULIS市在住)
バブル末期に幻想を抱いて渡仏。こんなはずじゃ、と思いつつ、だらだら過ごしてはや10年。パリ在住日本人が避けて通る地域を転々としたあげく、ついに悟りを開き、「おフランス」にて大阪のおばちゃんになりきる決意。肉屋のおじさんと仲良くなるのが得意。
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